上京したが夢破れて、戻った故郷でミニコミ誌の出版の仕事をしている熊野(ゆや)静奈。先輩との飲み会中、同じ苗字のミュージシャンがいると教えてもらった動画に映っていたのは……。夢を追いかけていたあの頃を、シビアに振り返った現代短編ドラマ。ノスタルジーに浸る暇もない、容赦ない上京時代のエピソードに、笑いが出てしまいます。最初は静奈に同情していましたが、ラストの方で思わぬ光景が見えてきます。「楽しかった」よりも「辛い」が多かった時代かもしれませんが、心に残るものは、確かにあったのだと思います。