鏡の真実

ピコン♪

…ん…?おばあちゃん?

“しばらくおばあちゃん家で生活する?”

私は迷わずおばあちゃん家に行くことにした。


「いらっしゃい。大変だったねぇ」

おばあちゃんは暖かく迎えてくれた。


「さぁご飯も済ましたことだし、あの鏡について話すかねぇ」

鏡について…?

「あれは物を大事に扱ういい人には自信を与えてくれる鏡なんだよ。鏡の前で服を選んでる時にすごく綺麗に見えたことはなかった?」

そういえば…今日友達と出かけるのに服選んでた時やけに可愛く写った時あったなぁ。

「…あったと思う」

「ね?それがあの三面鏡の効果なのよ」

なるほど…?

「じゃあ、そうでない人は?」

「普通に鏡として使う人はただの鏡になるの。それで、強欲な人、そうね、妹ちゃんみたいな人には今回の事件みたいに倒れてくるんですって。ほら、私の姉も足動かしにくそうに歩いてるでしょう?あれはあの三面鏡が倒れてきたからなのよ」

なるほど…そういえば妹も足に問題が出るようになるってお医者さんに言われたって言ってたなぁ。

「じゃああの鏡は結局なんなの?」

「考え方によっては救いの鏡だし、呪いの鏡だし…聞いた人がどう捉えるかじゃないかしら」

「そっか」

この後私はおばあちゃんの家で学生生活を終える。あの三面鏡も一緒に。

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救いか呪いか 萌葱 @Kaiju-naho

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