ジャックさん
シアハニーいいじゃないですか。確かにくらーいお話だけれど、最後の最後で救いの光が見えるという展開で、読後感はいいですよ。カムイ外伝みたいに「結局権力にはかなわない」とか、悲惨なまま終わってしまわないのがいいです。
もちろん、好みの問題はあるわけで、万人受けするかは別だけど、少なくとも、この書き手はちゃんと実力の裏打ちがあるな、技術的にも上手だな、というのは伝わってきます。それと、作家の内面が迸(ほとばし)って、一気に書いてしまったのだろう、というのも想像がつきます。
この作品なら、響く人にはきちんと伝わっています。自分の書きたいものを書いて、仮に数は少なくても喜んでくれる読者がいれば、万人受けしなくても、それで十分でしょう?
ただ、この手の作風(エンタメのストーリーテリングではなくて、内面重視)は続けて書けないですから、しばらく気楽にして、軽めの短編でも書いて、また迸るのを待っていればいいと思いますよ。書き続けなきゃいけない、ってことは、全然ないんですから。
作者からの返信
小田島匠様、お星さまに応援コメントもくださりありがとうございます……!
小田島匠様に実力の裏打ちがあると仰っていただけるとは……拙いながらも、書くことをやめないでよかったと思います
この話は、おっしゃる通り、私の内面の葛藤を物語に落とし込んだもので、一気に叫ぶように書き上げました。
内容の過激さから通報されたり、BANされたりする可能性の方を考慮していたのですが、予想よりもたくさんの方に読んでいただけて、ありがたいことにレビューもたくさんいただけて、本当に嬉しいです。
書き続けないといけないと焦っていたかもしれません。こう……シアハニーでようやくつかめたことが、できなくなってしまうんじゃないかと恐怖心を抱いてしまって……。
また感情が迸る瞬間は、来てくれるでしょうか……? 未来がどうなるかはまだわかりませんが、今は、少しずつネタを書き溜めたりして、充電期間だと思うことにいたします
本当にありがとうございます🙏
このやり場のない思いが広がっていく感覚というものを、本作を読んで実感しています。
余りにも切なく、物悲しいラストに衝撃を受けました。
ここまで感情を動かされるのはジャック様の手腕があってこそのものだと思っています。
僕にはここまで素晴らしく、悲しく、切ないエンディングは書けません。
ジャック様の文章力の高さ、構成力に改めて驚くばかりです。
素敵な作品をありがとうございます☆
作者からの返信
たたみや様……本当に、最後まで見届けてくださって、感謝の言葉をいくつ並べても足りません。ありがとうございます。
この物語は、生まれて初めて自分のために書いたものでした。私が、復讐をしないでいいように、復讐の本質とはどういうものなのかを自分自身に突き付けて、諦めさせて、復讐の気持ちを手放すための物語でした。私の中にあった、怒りや悲しみ、憎しみや恨み、そしてその裏にあったありったけの愛を、思い切りぶつけた話でした。
この話を公開するかどうか、ずっと悩んでいました。しかし、私は、誰かに聞いて欲しかったんだと思います。だから……この物語が読まれるたびに、コメントや、ありがたいことにレビューをいただけるたびに、心震わされて涙がとまらなくなるのです。
シアハニー・ランデヴ(後編)と、シアハニー・ラヴソングは、デュランへのせめてもの手向けでした。私の激情を背負ってくれた、彼という個人に、感謝とお別れを伝えるための物語でした。
この話をかけたことで、読んでいただけることで、感情を動かされたと仰っていただけることで、とても救われています。本当に、ありがとうございます。
デュランさんの人生はどこまでも闇の中でしたね。
残虐な行いをしながらも、心の奥底に大切にしまわれた光は消える事はなく。
二度と会う事も叶わないアネモネさんを想い続けて。
デュランさんの命が尽きようとしている場にアネモネさんが来てくれた場面に、胸が痛くて涙が止まらない中で読み進めました。
二人の愛は純粋で色褪せることなく、結ばれていましたね。
悪魔の元に天使が舞い降りたら、きっと優しく抱きとめてくれるでしょう。
二人一緒なら、どんな場所でも天国だと思いました。
拙い文章で申し訳ありません。
書いていて、涙が止まらなくて。
闇の世界に美しく咲いた物語をありがとうございました。
作者からの返信
堀内 清瑞様、最後までお読みくださっただけでなく、素敵な……素晴らしい感想までくださって、本当に本当にありがとうございます
嬉しくて嬉しくてありがたくて、嬉し泣きの涙がこぼれてしまっています
拙い文章なんてとんでもないです!!!
すごくすごく嬉しいです ありがとうございます
ずっと汚れてくすんで闇の中だったデュランの人生に、眩しくてあたたかい光を与えてくれたアネモネのことを、彼はずっと好きだったんだと思います
デュランとアネモネは、同じシアハニー市にいました
アネモネの住所を知らずとも、デュランが能動的に彼女探して自ら会いに行くことは、不可能ではなかったはずです……
でも、彼にはそれができませんでした、しようとも思えなかったと思います
会いに行くこともできずに、アネモネが来ないことをわかっていながら、ただ、思い出の場所で一方的に待つことしか……彼は自分に許すことができなかったんだと思います
だからこそ、アネモネが会いに来てくれたと理解した瞬間は、痛みも悲しみも全て吹き飛んで……
暴力に慣れきって歪んだ笑い方しかできなくなっていたはずの彼が、無意識に幼い頃のように柔らかく微笑んでしまうくらい幸せで、幸せで、満ち足りていたと思います
最後まで、見守ってくださって、本当に本当に嬉しかったです、ありがとうございました……!
完結、お疲れさまでした。
最終回を読んでいて辛すぎて……半分だけ読んで、二日後に残り半分を読みました。
残酷な物語ではありましたが、ラストシーンの情景の美しさにじんわり来ました。
愛する人の植えた花に囲まれ、デュランは死して安らぎを得たのですね。
哀切に満ちた、しかし輝く愛の物語。
素晴らしかったです。
作者からの返信
mamalica様、この長く、苦しい話を、最後まで読んでくださり、温かな感想をくださりありがとうございます。嬉しくて、泣いてしまっており、お返事が遅くなり申し訳ありません。
第四話と第五話を描いたときから、デュランが報いを受けて死ぬ結末は決まっていました。
『親の因果が子に報い』という言葉があります。親世代の罪業が、あるいはもっと前の世代から受け継がれてきてしまったものが、子ども世代に暗い影を落とすことは、現実としてあることです。
しかし、それでも、そんな中でも……生きなくてはなりません。この物語のテーマには、『痛みと悲しみ』がありました。
私にとって、生きるということはずっと、痛いことで、苦しいことで、悲しいことでした。その体験を擬似的に負わせた主人公として造形したのが、デュランでした。
痛みと苦しみを再生産する側になってしまったとき、何が起こるのか。それを描かなければいけないと思いました。
デュランには、悲しい役目を負わせてしまいました。だから、そんな彼が死後も苦しむようなことはさせたくないと思い、この結末に至りました。
デュランとアネモネは、お互いのことがとても大好きだったと思います。お互いを利用しようとか、騙そうとか、傷つけようとか、そんなことは、全く思っていなかった。ただそばにいられれば二人とも幸せだったと思います。読んでくださり、心を傾けてくださって、本当に、本当に、ありがとうございます。
読みましたー。圧倒されました……!
デュランとアネモネは出会えたからこそ幸せを知り、不幸せも知ってしまったのかなぁと思いました。
最後はお互いに少しでも救われたのであればバドエンというよりメリバなのかもとも思ったり……。
文字の力ってすごいなあとあらためて感じました。
ありがとうございました!
作者からの返信
りつか様、ありがとうございます……!
この……重々しい話を最後まで読んでくださっただけでなく、応援コメントまで……!
嬉しくて、どうお返事したらいいのか迷っているうちにDiscordがすごいことになっていて出るにでられず……ではなく……ええと、真面目に作品の話をします。
物語冒頭、アネモネが〝地獄〟に迷い込んだとき、もしデュランに助けられていなければ、アネモネはその日に死んでいました。
作中では書きませんでしたが、冒頭部分は、アネモネとデュランそれぞれの運命を変えた出会いだったと思います。
第三話までは、か細いもののまだハッピーエンド、可能な限り平和的な別離エンドの道筋は残っていました。しかし、個人的な理由で、バッドエンドに舵を切りました。
構想時点ではもっと悲しい終わり方をする予定だったのですが、デュランとアネモネが相互に想い合ってくれていたおかげで、決してハッピーエンドではありませんが、限りなく救いに近い形を用意できた……できていたらいいなと思います。
お時間を割いていただき、本当にありがとうございます。とても嬉しいです。
ジャック(JTW)さま こんにちは。「シアハニー・ランデヴ」、読み終わったあとに感動をお伝えしたくなってしまいました。失礼いたします……。
「おれが生まれてこなきゃ」とあたりまえみたいに言い、憎くてしかたないはずの存在とじっくり長い時間を過ごし、そして、むごい世界でも生きる理由になっていた人に対して『愛している』と口にできないデュランさんが、とても痛々しく悲しく、でも最後まで目を離せませんでした。
デュランさんはたくさんのことに手を染めさせられ、染めてしまいましたが、優しすぎるくらい優しい人だったのかなと思っています。その優しさを、アネモネさんは深いところまでくみ取っていて、共鳴していたように感じました。嘘もちゃんと、見抜いてくれていました。
「わたし、死んだら、きっとあなたと同じ地獄《ばしょ》に行くわ」というアネモネさんの言葉が最後に、刺さってきました。デュランさんは彼女に〝天国〟で幸せに暮らしてほしいと祈っていたし、いつか亡くなっても彼女は天国に行くと思っていただろうけれど、アネモネさんはきっと、彼と一緒ならどこであっても幸せを感じられるのだろうと思います。
ふたりのお互いを思う心が、苦しい世界の中でかがやいて見えました。突然の長文すみません……。読ませていただき、ありがとうございました……!
作者からの返信
相宮祐紀様、この長く辛い話を、最後までお読みくださっただけではなく、こんなに素敵な感想までくださりありがとうございます。相宮祐紀様のお言葉が、心の深いところに触れて、嬉し泣きしておりました。
デュランはずっと、ずっと、ずっと、きっと物心ついた頃から薄っすらと、自分が生まれてこなければよかったと考えていたと思います。
自分が生まれてこなければ、母親に経済的負担をかけることもなくて、母親が幸せに生きられたのではないか。そんな気持ちを彼は結局一生払拭することができませんでした。大切なものを全て失って、自暴自棄になった果てに、彼はしてはならないことに手を染めました。
しかし、デュランが成したことは、悪いことだけではありませんでした。
物語の冒頭、もしデュランが迷子になったアネモネに手を差し伸べて大通りまで導いていなかったら、アネモネは殺されていました。
もし、最初からデュランに優しさがなかったら……最初から、人の命や尊厳を軽視して踏みにじるような冷酷な人間だったら、この物語は始まることなく終わっていたと思います。
デュランは、自分の行ったことに対する報いを受けなければならなかったと思います。しかし同時に、善行の報いも受けてほしい……と願いを込めて書きました。
アネモネは、直感的にデュランの優しさを感じていて、彼のそんな部分を好きになったのだと思います。デュランのことを、優しすぎるくらい優しいと形容してくださってありがとうございます。きっと、アネモネも同じように考えていると思います。
この世界に、死後の世界という意味での『地獄』が本当にあるのかどうかは、私自身にもわかりません。しかし、いつか、いつか、二人が苦しみのない場所で再会できる日が来てほしいと私自身も心から願っています。
素敵なコメント、本当に本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
アネモネとデュラン
この2人は鏡だったのかもしれませんね....
怒りと憎しみにも
事情がありました
暴力という形で現さずには
いられなかったデュラン
デュランの『今』が希望あるものなら
過去の意味は
全てここにつながるもの、に
変わったかもしれません
アネモネはデュランの
人間性を信じました
デュランは最期には救われたと思います
作者からの返信
@kitakamakura様、ありがとうございます
アネモネとデュランの二人は、対比になるように描くよう頑張りました
アネモネのことを「天使」だと言ってくださる方がコメント欄にいらっしゃって
ならばデュランは「悪魔」だろうと……
デュランを生前に幸せな暮らしをさせてあげられなかった分、死の間際と死後は安らかであって欲しいと思いました
デュランには幸せな子ども時代がほとんどなかった
その怒りと憎しみと
その裏にある大きな大きな悲しみを少しでも癒すにはどうしたらいいのかずっと考えました
しかし、どう考えても癒し方はわからなかった、大きな痛みと傷跡を埋めるものが何かはわかりませんでした
でも、ただ、寄り添いたいと、抱きしめたいと思いました
全てを受け入れて愛すことはできないかも知れないけれど、それでもデュランのほんとうの望みや、彼の優しさは、大切なものだと思いました
最後まで読んでくださって本当にありがとうございます
デュランは、最期には幸せな気持ちを感じていたと思いたいです
報われない恋があります。少年は結局、運命から逃れられませんでした。
しかし、二人が出会い、惹かれ合ったあの日の事は永遠に記憶されます。
アネモネの心の中にはずっと、あの優しいデュランが生き続けるのでしょう。
ー 第一話より ー
女の子は、差し伸べられた手を見て笑顔を浮かべ、デュランの手を取った。女の子の手は温かく柔らかかった。
「ありがとう。あなた、お名前は?」
「デュラン」
「わたし、アネモネっていうの。デュラン、よろしくね」
―― 感動の作品を、ありがとうございました。
作者からの返信
🌳三杉令様、本当に、最後まで読んでくださり、温かなお言葉をありがとうございます。第一話を書いた時、正直なところ全て書き終えられるという自信はありませんでした。Discordで感想をくださったり、反応をくださったりしたことがとても力になりました。ありがとうございます……!
きっとアネモネは、生涯初恋の思い出のことを忘れることはないと思います。この文章を書いていた頃が、もうずっと前のように思えます。頑張れてよかったです。
こちらこそ、応援してくださって、最後まで読んでくださって、温かなコメントも寄せてくださり、本当にありがとうございます。とても嬉しかったです。
とうとう完結……終わってしまいましたね……。
アネモネは仕事から離れて、ふたりで生きることにしたんですね。
彼女のこれからの人生が穏やかなものでありますように。
作者からの返信
奇蹟あい様、この物語を最後まで見届けてくださって、本当にありがとうございます。応援コメントにとても支えられておりました。ありがとうございます……!
アネモネは、そうですね、ふたりで……生きることにしたと思います。もしかしたら、幼いデュランのように困窮した子どもを助けるための活動をするかもしれないし、家業を手伝いながら慎ましく過ごしたかもしれません。
彼女の未来は、私自身にもわかりません。彼女の人生が穏やかでありますようにと祈ってくださってありがとうございます。私も同じ気持ちでいます。最後まで書き終えることができたのは、温かなお言葉のおかげです。本当にありがとうございます……!
生まれながらに幸せになってはいけない人は居ませんが、生きていく中で、幸せな結末にたどり着けない道を進むことになってしまう人は居るものです。
幸せって、平穏って、難しい……。
彼の為なら持っている全てを投げ出してしまえる覚悟のアネモネと、何も持っていない中で彼女の存在だけが救いだったデュラン。
二人が惹かれ合うのも、離れ離れになるのも、互いに忘れられずにいたのも、なんだか必然だったように思えます。
いつかどこかで、二人が一緒に穏やかな時間を過ごせることを願って。
完結お疲れ様でした。
作者からの返信
@kumehara様、ありがとうございます。
すみません今、感極まって泣いてしまっていて、きちんとコメントが打てていないかもしれません。
いつかどこかで……二人が一緒に過ごせたら……きっとそこが〝地獄〟でも、ふたりは幸せなのではないかと思います。ふたりが生きて幸せになるには、あまりにも多くの障害があった……。物語の可能性の中から、様々な枝葉を探り、概ねデュランと対話しながら物語を書き上げていったように思います。デュラン個人が楽に幸せになる道は多くありました。しかしそれは同時に、アネモネがひどく苦しむ道でもありました。デュランは、「アネモネに傷ついてほしくない、苦しんでほしくない」と言いました。私が「そのためなら何を犠牲にしてもいいの?」と問いかけると、デュランは頷きました。彼の意思があまりにも固く、アネモネの無事を最優先にして物語を書くことになりました。
いつかどこかで……生まれ変わりでも何でもいいから、ふたりが一緒に穏やかな時間を過ごせること、私も願っています。労いのお言葉も、ありがとうございます😭🙏
編集済
何を言ってもチープになるので上手くかけませんが、デュランの人生がもう少し平坦なものであればよかったけれど、でも二人の人生にはこの出会いしかなかったのならばこれでも良かったのかと思えるお話でした。
誰も知らない地獄の中の、でも二人だけが知る希望のお話。
お見事で本当に素晴らしい作品でした。
作者からの返信
東雲 晴加様、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます😭
チープだなんてとんでもないです!
お心のこもった感想とコメントに何度も救われて支えられてきました。ありがとうございます……!
実のところ、書き始めて……第三話を書いていた頃、この物語の凄惨な部分を書き始める前、本当に悩んでおりました。ハッピーエンドにするなら四話を書いてはいけない、そう思っていました。
事前に作っておいたあらすじ通りに進めるというその……罪深さのようなものを、ずっと抱えていました。第四話から第五話にかけての苛烈な展開は、今思えば、私自身にハッピーエンドを諦めさせるためのむごさでもありました。ここを描いたなら、最後までやりきるしかない。その覚悟と決意はあるつもりでしたが、実際のところ、本当に辛くて、何度も投げ出してしまいそうになりました。しかし、完結まで走り抜くことができました。応援と声掛けがなければ、途中で潰れていてもおかしくありませんでした。本当にありがとうございます。
二人は、出会えて幸せだったのかどうか、わかりません。でも、私がアネモネとデュランの姿を思い浮かべようとすると、ふたりはずっと手を繋いでいます。たぶん、それが彼らの答えなのだと思います。
素晴らしい作品を書いておられる東雲 晴加様にそう仰っていただけること、恐縮ですがとても光栄です。ありがとうございます🙏
おお・・アネモネもあれから、艱難辛苦を過ごしていたとは。地獄の住人を愛してしまい、思い出にすがり、周囲からは誹謗を受けて。それでも折れずに、貫いた想い。恋愛という狂気。デュランの死に目を看取るという結末は、二人のココロが、苦難の日々を経てもなお繋がっていたから。これは奇跡ではなく、互いの強い意志が導いた、ある意味必然だったのでしょう。
そして最後の、子守唄フルコーラス。人魚の泡沫の想いが、二人にシンクロして、じんわりした読後感を残します。流石です。
まるで「戦時中に引き裂かれたカップルの片割れが、その時の気持ちを持続させて、新たな恋をしないままに一生を過ごす」を思い出しました。
戦前の「日本兵の妻が書いた手記」には、そうした記述が多いようです。純愛のカタチは、時代を経ても普遍性・不変性があるのかも・・と思いました。
(最後に)
「俺はいつもスケベ小説ばかり読んでるし、たまには別の毛色の作品を読もうかな」と軽い気持ちで読み始めたら・・予想外の衝撃を受けました。
ですが、グイグイ物語に引き込まれ、闇に光が差し込むような、充実した読書体験が出来ました。完結お疲れ様でした!
作者からの返信
殉教@休眠中様、この話を最後まで見届けてくださり、また、応援コメントをくださり、そして素晴らしいレビューコメントをくださり、ありがとうございます。とても嬉しくてありがたくて、何度も何度も読み返しました。
アネモネとデュランは、離れ離れになっている間、互いの気持ちを確かめる術を持ちませんでした。デュランは自分が愛されることなどないと冷静に考えながらも、アネモネのことを忘れられなかったし、アネモネも、デュランから忘れ去られている可能性を考えないわけではありませんでした。それほどに、二人が引き裂かれた時間は重く長かったと思います。それでも、想い続けたからこそ再会が叶ったと思っています。アネモネは間に合わなかったと思っていましたが、私は、間に合ったと思っています。
デュランは、アネモネの為に形の残るプレゼントを贈る事が出来ませんでした。彼は何も持っていなかったから。しかし、幼いデュランが歌ってやりたいと思っていた子守唄の歌詞はアネモネに伝わって、アネモネは歌詞の全てを知ることができました。例え形には残らなくても、アネモネの心には強く残っていると思います。
(すけべ要素全然なくて、かなりショッキングな展開も多くてすみません! ですが、殉教@休眠中様の貴重なお時間を割いて読んでいただけて、そしてこうして応援コメントを介して交流できてとても嬉しいです。ありがとうございます)
充実した読書体験……ありがとうございます……!😭 労いのお言葉もとても嬉しいです。本当にありがとうございます!
なんて救いに満ちた、正常な物語なのでしょうか。
闇は闇でも、燦然と輝いたあなたの闇は、
最後まで品格高く美しく、バランス感覚を失わなかった。
最高です。これからも、何度でも読み返そうと思います。
一時の優しい夢を、醜さまでも受け入れてくれて
見させてくれたことは、忘れられません。ありがとう。
作者からの返信
杷太倭 千惠佳様……ありがとうございます。バランス感覚について、本当にずっとずっと悩んでいました。因果応報、罪と罰、救いと祈り、そんなことをずっとずっと、ずっと考えていました。
今回は、大枠だけ先に作っておき、一話一話に魂を込めて書こうと思って、敢えて細部を詰めずに書き始めました。予想以上に苛烈になったり、自然と湧き出した描写が光ったり、まるで生きている物語と対話しながら作り上げているようでした。
品格高く美しく……もったいないお言葉です。御返事が思いつきません。杷太倭 千惠佳様のお言葉に、感謝と敬意を抱いています。
私はずっと闇から目を背けていました。光っている方向にもがいて、もがいて、あがいて、光だけがあればいいと思っていました。でも、何度も何度も光に手を伸ばしても、届かない。自分の背中側にある闇に引きずり戻されてしまう。そんな感覚がありました。
私は怖かった、闇を、自分の醜さを直視して、自分の全てが闇になってしまうことを恐れていました。しかし、でも、お友達の言葉がきっかけで、自分の闇に目を向けてみようと思えました。闇に近づいて、対話して、抱きしめてみれば……なんのことはない、闇も私の一部だったのです。だから、切り捨てることも離れることもできなかった……。
私は、自分の歪みや、醜さ、闇をようやく見つめて、受け容れられた気がします。きっと、寄り添うことはできるようになったと思います。忘れないで、ずっと抱えて生きていく覚悟を決めたら、闇も私を助けてくれるものに変わってくれたような気がします。きっと、光と闇、どちらが欠けてもいけなかったんです。どちらも私だったのです。
長文になってしまいすみません、曖昧な文章になってしまったかもしれません。でも、これが私の正直な気持ちです。
最後まで見届けてくださって、ありがとうございます。
アネモネの心情に泣きました。情景が浮かんでくるような美しい文章に涙が出ました。
素晴らしい物語ありがとうございます!
作者からの返信
蘇芳 様、最後まで見届けてくださってありがとうございます……!
美しい文章、素晴らしい物語……そうおっしゃっていただけるとは……!
恐縮しておりますが、とても嬉しいです。ありがとうございます🙏
最終話の九割は完成していたのですが、投稿予定の日に風邪を引いてしまい、投稿が遅くなってしまって申し訳ありません💦
アネモネ視点の話は……いつも難しくて、難航しておりました。話の構成にも悩んだ結果、アネモネ視点を最終話として持ってくる形にいたしました。アネモネは、デュランと対面しているときは彼の嘘を見抜くことができますが、交流が絶たれている間のことについては、調べるまで知りませんでした。相手の気持ちがわからないまま、それでも会いに行くと決めた彼女の決意には、とても勇気が必要だったと思います。アネモネがこれからどう生きていくのかは……私自身にもわかりませんが……幸せな思い出をたくさん持って、いつかデュランと語り合える日が来たらいいなと、思っております。最後まで読んでくださり、応援コメントもくださり、本当にありがとうございます……!
デゥランが歌っていた子守唄の最後の二小節に涙が止まりません。
繊細な心理描写に裏打ちされた美しい文章を、素敵な物語を、ありがとうございました……‼︎
作者からの返信
風宮 翠霞様……!
本当に、本当にありがとうございます😭
前話のコメント返信でもお伝えした内容と部分的に同じになってしまって申し訳ないのですが、本当に、スランプで苦しんでいた時に、風宮 翠霞様のお言葉をいただいていなかったら、この話は絶対に書けませんでした。
この物語を締めくくるのに、一番ふさわしいことはなんだろうとずっと考えていて、歌詞の続きを考えようと思い至りました。遠い夜の果ての小さな波止場……というフレーズは、頭にふと浮かんできた情景をそのまま書き留めたものでした。
デュランの母親は財産と呼べるものを根こそぎ奪われていましたが、デュランに歌ってあげた子守唄や、故郷の風習(指切りなど)の知識だけは伝えることができました。デュランの死後も、アネモネの心の中にはずっと残ると思います。
物語の大枠の展開だけ決めて、詳細なところは書きながら詰めていったため、かなりアドリブを加えています。
私が作った物語と言うよりも、キャラクター達と話し合いながら書いていった感じが強いです。
最後の歌詞には、デュランや、デュランの母親、そしてアネモネの心情も重なるようにできていたらいいなと思います。こちらこそ、最後まで見届けてくださって、本当にありがとうございます。もちろん読者様や、応援してくださった方々にも感謝していますが、物語を書き始めようと思えたのは、風宮 翠霞様がいてくださったから、お言葉をくださったからです。お陰様で、完結まで頑張れました。本当にありがとうございます。
「人間万事塞翁が馬」あるいは「禍福はあざなえる縄のごとし」。
アネモネと別れ(させられ)て以降、どん底へと落ちていったデュランの人生。闇の中にありながらも、アネモネとの記憶というほんの小さな光が残されていました。
しかしながら、その小さな光ゆえに彼はジニアを助け、引き換えに底の底へ落ちていくことに。実に「残酷」な話といいますか、デュランの運命を弄び嘲笑う何者かの存在を感じました(ジャック(JTW)様を非難しているのではありません。どうか誤解なされませぬよう)。
ところが最期、死の間際になって、一途に彼を想い続けていたアネモネとの再会を果たすことができました。他ならぬジニアを助けたことによって。
消えかけていた小さな小さな光が、大きな光となってデュランを包むのを感じました。「復讐の連鎖」「因果応報」を主題としつつも、「限りなくハッピーエンドに近いビターエンド」になったのだなと。
このお話を書くにあたっては、さぞ悩み、苦しまれたことと思います。しかし、投げ出すことなく書き上げたジャック(JTW)様に、一人の書き手として最大限の敬意を表します。
僕の読解力不足で、作者様の意図していない読み方をしておりましたら申し訳ありません。
作者からの返信
吾妻藤四郎様、応援コメント、本当にありがとうございます。何度も何度も読み返して……嬉しくて、泣いておりました。
この……シアハニー・ランデヴは、もちろん大半がフィクションですが、私が人生で感じてきた痛みを表現しようと思って、こんな形になりました。
復讐の連鎖についての物語を書いていて、こんな事を言うのは間違っているのかもしれないのですが、復讐の是非については、私にはわかりません。復讐すべきだという人もいれば、復讐するべきではないという人もいると思います。
どちらも正しいし、どちらも間違っていると言えると思います。
ありきたりな言葉かもしれませんが、人の価値観の数だけ答えがあると思います。
だから、この物語は、私が私なりの答えを掴み取るための物語でした。
復讐によって迎える罪業や、人を傷つけて生きることに対する末路を描かなければならないと思ったのです。
『Bottom of the HELL』から、『シアハニー・ランデヴ(中編)』までは、私が私自身に向けていた苛烈な攻撃性を発露させたものでした。
私は、きっと、私の復讐心を壊してしまいたかったのです。
この物語を書いて(私が)感じた結論としては、幸せになりたいという気持ちが一ミリでもあるのなら、復讐心を手放さなければならないといつことです。
幸せか、復讐か、きっとどちらかしか選べない。
復讐を完遂してしまえば、残るのは罪だけです。
人の人生を奪った罪は、自分の人生を費やして贖わなければならない。
少なくとも私は、そう思います。
デュランというキャラクターには、私の人生で背負った痛みと悲しみと、IFの残酷な選択肢を負わせてしまいました。
しかし、デュランが、彼個人の善性が成したアネモネとの縁が、彼を最後に迎えに来てくれました。最期の望みを叶えてあげられて良かったと思います。
シアハニー・ランデヴ(後編)と、シアハニー・ラヴソングは、役割を終えたデュランへの感謝を込めた物語でした。
私は、この物語を通して、復讐心を、ある意味昇華して、成仏させてあげることができたと思います。
誠意を込めて文章を綴ってくださった吾妻藤四郎様に対して、私の考えていることを正直に述べることしかできませんでした。返答としては不適格かもしれませんが、精一杯書きました。
貴重なお時間を使ってお読みくださって、それだけではなく、たくさんの言葉を紡いでくださって、本当にありがとうございます。