応援コメント

6月の曇天に嗤う。」への応援コメント

  • これは多くの方の心に響くお話ではないでしょうか。
    社会に出るまでのレールを敷かれ、それに向かって走り出す先のある意味で束縛された進路を余儀なくされるやるせなさ。
    抑圧された心が向かう先は鬱積した感情であり、なんとも憤懣やる方ない。
    しかし、ヒヨドリの描写を読んで少し心が救われる心地がしました。
    鳥かごから解放してあげたのはヒヨドリであって、自身の内なる抑留された心でもあったのかなと思いました。
    新たな風をまとう未来へと、自身の新たな旅路を見据えて孤高に飛び立つ、ヒヨドリのように。
    素敵な小説をありがとうございました。

    作者からの返信

    刹那様
     コメントくださり、感想レビューもありがとうございます。
     めちゃくちゃ鬱積した話で申し訳ないです><が、そういうものが恐らくは私の本質なもので……
     ヒヨドリはまさしく、敷かれたレールから解放したかった自分の心を表しています。そして「このまま此処に居てはダメだ」っていう自分に対する内心の警鐘の象徴でもありました。

  • 痛くてたまらない、だけれどとても胸に刺さりました。
    桜井くんの件で絶望し、明るい未来が広がるラストに救われた気持ちになり、短編でこんなにも心を揺り動かされるとは……!
    閉塞感のある日本の生活、その中で生き抜いていくことは決して簡単ではないけれど、努力して切実に生きようとしている人が報われる世界であってほしいです。
    川中島さん、ありがとうございました。

    作者からの返信

    未来屋さま
     コメントくださり、感想レビューまでありがとうございます。短編だからこそ凝縮して描けたという部分は大きいです。

     最後はちゃんと足掻いて現状から抜け出したいと願う主人公がちゃんと報われてくれるお話になるように気を付けました。現実では色々なしがらみから抜けられない人も多いですが、皆報われて欲しいなと思ってます。

  • 懐かしさと、少しの胸の痛さと共感と
    そんな感情を持ちながら、読み終えました。
    先にレビューを載せてしまって申し訳ありません💦

    敢えて、レビューでは「彼」と表記しましたが、私の感じた主人公の感触は女性でした。
    読み解き、間違えてないといいなぁ……というちょっとの恐怖と、読後感と──

    私の場合は、親ではなく仕事で関わった人間でした。
    最近まで私は、程度の差はあれ人は「善意」を持っているものだと思っていました。そしてそれはあながち間違えていなかったのですが……
    私ががどれだけ迷惑を被っていようと、そいつが善意だと思えば善意で通ると思っている……という最悪の善意でした。
    関わりを断つ決断を、もっと早くできていれば……、そう今でも後悔しています✨

    作者からの返信

    天川さま
     お読みいただき、コメントとレビューまでありがとうございます。

     やはり優しい人、語弊を恐れずに短所としてあげると「それゆえに強くノーとは言い切れない人」の前にはそういう輩が得てして現れるのですね><
     そういう輩は大体、自分に都合の良い考え方を「善意」と置き換えるから質が悪いですよね。「あなたの為に言ってあげてるの」という言葉を母から何度言われたか分かりません。そんな奴の影響が早く完全に無くなってくれるのを願っております。

     ちなみにこの作品、仕掛けとして主人公の性別が断定できる描写をなるべく排除しています。男性・女性どちらかは読み手に判断を任せておりますし、どちらとして読むかで印象が変わるとしたらそれも面白いかな、と。