第6話 一人だったテーブル

そこから少しゆいと雑談をし、ゆいと連絡先も交換する、日本人だけど一応アメリカに来て初めての友達ということで良いだろう。

そこから休憩時間が終わり、また僕は何も分からない授業に戻る


ジョーダン『#$%@*(()@))@)((#^^!%#@』


”あぁ、やっぱり何を言ってるのか全く分からないなぁ”なんて思ってしまう。

一応さっき二時間も先生の授業を受けたが、所詮二時間、そう簡単にネイティブの発音を理解できるわけもなく、一応ホワイトボードに書かれた事はノートに写してるが、僕はランチタイムまでの残り二時間をどうやって潰そうかなぁなんて考えてた。


そんなことを考えてると、僕のスマホが振動する、多分誰かがメッセージを送ってきたんだろうけども、今は授業中なので放置しようとすると、少し遠めの席に座ってるゆいがスマホに指をさして、いかにもスマホを確認して!というジェスチャーを送ってくるので、僕は仕方なく先生に隠れながら机でスマホを隠しながら確認する。


ゆい『ねぇ、授業内容わかってる?』

らいむ「いや、さっぱり」

らいむ「というかスマホ使っていいの?」

ゆい『こうやって少し使うくらいなら大丈夫だよ!しかも私とらいむ君の席後ろ目だし!』

らいむ「怒られないといいなー」

ゆい『話戻すけど、授業内容分かってないんでしょー?』

らいむ「そうね、何言ってるか本当に聞き取れない」

ゆい『そうだよね!なんか分からない単語とかあったら教えてね、翻訳してあげるから!』

らいむ「え、めっちゃありがとう」


ゆいが分からない単語があったら翻訳してくれるとの事なので、まだ分からない事だらけだけど、これで1%くらいは理解しやすくなるといいなぁと思いながら、ゆいとの会話も交えながらのランチまでの二時間を終わらせる。


ジリリリ!!っと金属を叩く音がランチの時間を伝える、クラスメイトの六割はベルの音が鳴った直後にすぐにランチへと向かう、僕はと言うと友達も今はゆいしか居ないので、ゆいと一緒に食べるか、一人で寂しくご飯を食べるかになるのだが、今回は後者になりそうだ。


らいむ「そうだよなぁ、ゆいにもゆいの友達はいるし、何自分は特別だと思ってんだよ...」


少し自分に刺さる言葉をボソッと呟き、一人でカフェテリアへと向かう、アメリカの学食は大体弁当を各自持参か学校でビュッフェ形式なのだが、うちの学校はビュッフェ形式で毎日ビュッフェの内容は変わるが各自で食べたい物を選ぶという感じだった、僕はとりあえず馴染のあるハンバーガーとポテトフライを選び、空いてるテーブルへ一人で座る。


僕はモグモグと黙ってご飯を食い”学食ってまずいって聞くけど案外普通に食えるな、まぁレストランでこれが出たら二度と行かないけど”なんて思っていると、一人の近づいてきた人がいた。


近づいてきた人「今日来た日本人でしょ?一緒にご飯食べよーぜ!」 


よくわからない人だったけど、とりあえずお願い事をされたら断れないのが日本人、僕は考える暇もなく”YES”といってしまった。


アレックス『俺の名前はアレックスっていうからよろしく、日本のアニメとか日本のhentaiとかめっちゃ見るんだよね!』


海外ではhentaiは二次元のえっちなイラストや漫画などをまとめてhentaiと呼ぶので、まぁこいつはそういう奴なんだなと思った反面、二人目の友達が出来そうと思った。


らいむ「よろしくね、アレックス、僕もアニメは見るよ、hentaiは見ないけど」

アレックス『同じクラスだから仲良くしような!』


そういえば言われてみれば何故かほんの少し見たことあるような気がしたと思っていたら同じクラスなのか、それはとても助かる。


そこから僕たちは昼食を一緒に食べながら僕のぎこちない英語で会話し続けた、その会話の中でアレックスが好きだといったアニメキャラが少し幼めのキャラばっかりだったので、多分そういう事なんだろうな、と思いながらランチの一時間を過ごす、もちろん彼とも連絡先を交換した。


ランチが終わり、さらにもう二時間授業がある、基本的なスケジュールは日本の学校とあんまり変わってないようだ。


授業中また先程同様スマホが少し振動する、僕は少しの罪悪感を先生に感じながらスマホをこっそりと開く、そこにはゆいからのメッセージが一通来ていた、ランチタイム中ゆいはゆいのグループで固まって行動してたのもあって会話が出来なくて少し寂しかったので、そのメッセージに気づくと少し喜んでしまう自分がいる。


ゆい『ランチタイム中にわかんない事あった~?』

らいむ「わかんない事だらけだったけど少しアレックスに教えてもらったよ」

ゆい『あぁ、あの人アニメとか好きだもんね、すぐ仲良くなりそう!』

ゆい『私もアニメとか好きだから私ともすぐ仲良くなってね!』

らいむ「うん、頑張ってみるよ」


そこからまた僕たちを雑談を交わしながらまた授業の二時間を過ごす、正直あんまり授業内容を理解していないのもあって本来は集中すべきなんだろうが、今はゆいとの会話が楽しいので授業の事なんて忘れてしまっている。


二時間が経ち、下校時間のベルの音がまたジリリリ!!っとなる、ゆいは歩いて帰るが僕はまだ道を覚えていなく迷う可能性があるため、モリィさんの車を使って一週間くらいは送ってもらうのだが、もうそのモリィさんは下校のベルが少し鳴る前に、学校で待ってるよ、という連絡を貰ったので、ゆいやアレックスと話したかったが、また明日とだけ伝え、モリィさんの車へと向かう。


らいむ「モリィさん、ありがとうございます、なるべく早く道覚えるようにします」

モリィ『頑張ってね!学校はどうだった?』

らいむ「楽しかったです、友達も二人くらいできました」

モリィ「それは良かった」


そこから数分後、僕は家に着き制服から私服へと着替える、正直初日にしては自分は頑張った方だと思う、とりあえずかなり疲れたが晩御飯があるのでそれまで眠気に耐えるとしよう。


そこから頑張って自分の眠気に耐え、晩御飯をちゃんと食べ、また自分の部屋へ戻り、少しスマホをいじってから寝ようなんて思ってると、またゆいからの通知が来る。


ゆい『今日はどうだったー?』

らいむ「楽しかったけど、めっちゃ疲れた、少し早いけど今から寝る所だった」

ゆい『邪魔しちゃってごめーん!おやすみね!また明日会おう!』

らいむ「気にしなくていいよ、ありがとね、おやすみ」


今日は疲労感のおかげなのか、このゆいがおやすみと言ってくれたおかげなのかは分からないけど、少し良く寝れそうだ...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕がアメリカ留学中に合った事 らいむうちは @Lime_Uciha

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ