第5話 違和感のある席
そこから僕は数日間だらだらしながらも、付け焼刃にはなるが少しでも明日の学校で馴染めるように英語の勉強するのであった。
らいむ「ふぃぃ....明日から学校かぁ、行きたくないし友達もできるかなぁ。」
なんて少しナイーブになりつつ少し自分の匂いが染みついたベッドへ意識を鎮めるのであった。
ピピピッ!!!っと自分のスマホからいつも聞いてるアラーム音が鳴る、とりあえずは身支度をして、モリィさんが来る前に一階に降りて朝ごはんを食べよう、今日は学校に行くからドーナツじゃないといいけどなぁ、なんて考えつつ階段を降りて一階へと向かう。
らいむ「おはようございます、モリィさんとスミスさん」
モリィ『おはようらいむ君、今日は学校だから頑張ってね』
らいむ「あ、頑張ります、虐められないと良いなぁ」
スミス『そうなったら俺に言ってくれれば解決するさ!』
らいむ「そうならないように頑張りますけど、なったら言いますね」
なんて軽い冗談を交わし、僕は朝食を済まし学校指定の制服に着替え、学校までは歩ける距離だが慣れるまではモリィさんが車で送ってくれるようなので、モリィさんが運転をする車へと僕は乗る。
ちなみに朝食はちゃんとドーナツで何故かキャラメルソースがかけられてたので車酔いしない事を祈りながら学校へと向かう。
そこから約五分後、学校のバスケコートが見え”うわぁ、THE AMERICAやんけ....”なんて思いつつ、車が止まったのでモリィさんに感謝を伝えドアを開ける。
らいむ「はぁぁぁなんだこれ、意味わからん、道分からんし、どこ行けばいいんだよ、確かGrade 7(中学一年生)の教室に行けばいいんだよな?標識探さないと....」
そこから大体10分経った辺りだろうか、やっとこさG7の教室を見つけ、中にいる太っている先生に少し手を振り、アピールをする。
正直何をすればいいのか分からなかったのだが先生が手を振り、入っていいよ的なハンドサインをしてたので、とりあえずはドアを開ける。
らいむ「ぐ、グッドモーニング、マ、マイネームイズライム、ワッツユアーネーム?」
先生『Good morning Mr.Lime! my name is Jordan, please call me Mr.Jordan』
とりあえずは先生の名前も知ることができて挨拶もできたので、多分先生への評価はそこそこだろうな、なんて思いつつ先生に席を案内されたので、その席に座り他のクラスメイトが来るのを待つ、マジな話前まで英語をガチで勉強するため絶対に日本語を喋らないつもりだったが、もう結構ナイーブになってるので日本人と会話して安心したい。
そこからまた10分経っただろうか、周りの席が全部埋まりベルも鳴ったので先生が先生のデスクから立ち上がりホワイトボードの前でなにかを喋るつもりだ、まぁ多分僕の事なんだろうなぁ。
ジョーダン『さぁみんなおはよう、今日は新入生が来てるので紹介します!さぁライム君おいで』
僕はガタっと椅子を後ろに動かし少し緊張しながらも先生の横へと向かう
らいむ「ぐ、グッドモーニングガイズ、マイネームイズライム、アイアムジャパニーズ」
ジョーダン「はい、よろしくね!じゃあ戻っていいよ!」
余りにも短すぎた...絶対ミスった、俺のアメリカ学校生活は終わった...なんて思いつつ自分の席へとぎこちなく戻るのであった。
それにしてもこの席は慣れない、そもそもプラスチックの椅子だし、場所も悪いのかエアコンの風がガンガン当たる、明日からはちゃんとジャケットを持ってこようと決心したのである。
そこから二時間経ち、授業が終わりブレイクタイム(休憩時間)へと移る、とりあえずカフェテリアへでも向かって何か買おうかななんて思ってると、一人の女の子が話しかけてきた
女の子『日本人なのー?私も日本語喋れるから分からない事あったら言ってね、私はゆいっていうからよろしくね!』
おぉ、出た!日本人でめっちゃ頼りになる人!なんて僕思い安堵する
らいむ「あ、日本人だよ、まじで分からない事だらけだから多分めっちゃ聞くと思う、まじでありがとう」
ゆい『多分だけどあんまり英語勉強してないままでこっち来たでしょ~、大変でしょ!あ、時間無駄にしたくないから一緒にカフェテリア行こ!』
らいむ「あ、うん」
そこから少しの雑談を交わしたが、よくゆいの顔を見ると、整った顔にサラサラとした弦みたいに綺麗な髪の毛、深淵の様に深く黒曜石のように黒く光る吸い込まれるように綺麗な瞳にどことなく心に重ねてしまう、もしかしたら心みたいに好きになっちゃうのかなーなんて思ってしまった。
これが僕とゆいの初めての会話であった...
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