第11話 そして、宇宙へ・・・
「ただいま」
なんとなく宇宙人の二人の話を聞いて、現実を受け止められず、気持ちがフワフワした感じで帰宅しました。
玄関のドアに手をやると、開いていました。
でも、ドアを開けてから、確かにカギはかけたはずなのにと思って、静かにドアを開けました。
「お帰り」
中から聞こえたのは、おかあさんの声でした。
「お母さん、帰ってたの!」
「そうよ。事件も解決したから、早めに切り上げてきたのよ。久しぶりだから、今夜は、お母さんが作るからね」
珍しいこともある。毎日、事件に追われて滅多に帰ってこないお母さんが、こんな時間に帰っている。
それも、エプロンなんかして夕飯の支度をしている。これはこれで、夢かと思った。
でも、お兄ちゃんもまだ帰ってないし、さっきの話をするには、チャンスかもしれない。
「お兄ちゃんは?」
「多分、京子先輩とデートしてると思う」
「まったく、あの子ったら・・・」
お母さんは、そう言いながらも笑っていた。
「あのさ、お母さん・・・」
「なに?」
「ちょっと話があるんだけど」
「いいわよ。学校のことかしら? それとも、友だちとか、彼氏の相談かな」
お母さんは、そう言って、料理を作っている。
「あのさ、あたしにも、超能力があるってホントなの?」
思い切って言うと、おかあさんの包丁を持つ手が止まりました。
「お兄ちゃんみたいに、空を飛んだり、なんか特殊能力があるの?」
お母さんは、黙ってしまいました。もしかして、私は、聞いてはいけないことを聞いたのかもしれない。
私も次に言葉が見つからなくて、下を向いてしまいました。
「どこで、そんな話を聞いたの? 誰から聞いたのかしら? この前の宇宙人の誰かでしょ」
お母さんが後ろを向いたまま言いました。私は、返事ができなくて膝の上に置いた手を見ているしかできません。
すると、おかあさんは、振り向くと私の前に座ってこんなことを言いました。
「フゥ~・・・ そう、聞いたの。美月もその年になれば、気が付くわよね」
私は、意外な返事に顔を上げました。お母さんは、いつものように優しく微笑んで私を見詰めています。
「いつかは、わかることなのよね。美月もお父さんの子供だもんね。お兄ちゃんだけが空を飛べるなんて、よく考えれば、不公平だもんね」
私は、怒られると思ったので、優しく話すお母さんを見て、正直びっくりしました。
「それじゃ、私にも超能力とかあるの?」
「あるわよ」
「ホントに?」
「ホントよ」
私は、思わず立ち上がってお母さんに詰め寄るように聞きました。
「落ち着いて聞いてちょうだいね」
お母さんは、一言言うと、私は、椅子に座り直しました。
「美月が生まれた時、お父さんと相談したのよ。わたるは男の子だから、いずれはお父さんの後を継いで宇宙警察に行くわけでしょ。だから、美月は、地球に残したいって思ったのよ」
お母さんは、遠い目をするように、一言ずつ私にもわかるように話してくれました。
「美月は、女の子だから、危ないことはさせたくない。だから、能力を封印して、美月は、地球人として普通の人間として、好きな人と結婚して子供を産んで、普通に生活して暮らしてもらいたい。だから、特殊能力を封印したの。もっとも、地球人との力の差だけは、どうすることもできなかったけどね」
そう言って、お母さんは、小さく笑いました。
確かに、私は、小さい頃から他の子供たちと、力の差は歴然としていました。
空は飛べなくても、足の速さ、頭の回転、勉強でもスポーツでも、何でも人より早くできた。
それが自分のことながら不思議だった。それは、私が、地球人ではないからだったのだ。
「でも、いつかそのことを知るときが来ると、お母さんは思ってたのよ。美月だって、大人になればわかるときが来る。お兄ちゃんを見ていれば、いつか気が付くときが来る。それくらい、わかってたわ。だって、母親だもんね」
そう言って、お母さんは、また、優しく笑ってくれました。
「それじゃ、封印を解いてもらえない?」
私は、勢い余って、そう言っていました。でも、お母さんは、首を横に振りました。
「それは、お父さんにしかできないのよ。だって、お母さんは、普通の人間だもの」
「それじゃ、お父さんに言って・・・」
「それは、美月が自分でお父さんに言いなさい」
「そんなのダメよ。お父さんは、きっとダメっていうに決まってるわ」
「その時は、お母さんもいっしょにお願いしてみるから、安心しなさい」
「ホント?」
「お母さんは、ウソは付かないわよ」
「ありがとう、お母さん」
私は、テーブルを挟んで勢いで立ち上がっていました。
「ほらほら、なにしてるの。夕飯の支度してるんだから、着替えてらっしゃい」
お母さんは、そう言って立ち上がると、料理の準備を再開しました。
でも、次が本題なのです。
「どうしたの?」
「もう一つ、お願いがあるんだけど・・・」
「なぁに?」
お母さんは、包丁で野菜を切りながら聞きました。
「あたし、留学したいんだけど」
「留学? どこに。アメリカ、イギリス、それとも中国とか、カナダとか・・・」
「違うの」
「それじゃ、どこに行きたいの?」
「宇宙に行きたいの」
「えっ! 宇宙?」
お母さんの包丁を持つ手が、また止まりました。そして、今度こそ、驚いたような顔をして振り向きました。
「宇宙って、あの宇宙のこと?」
「そう、宇宙よ。宇宙に、留学したいの。だから、空を飛べるようになりたいの」
お母さんは、包丁を置くと、ゆっくり振り向きました。
「そう、美月も宇宙に行きたいの」
「行ってみたいの。地球をこの目で見てみたいの。でも、ずっとじゃないのよ。一年とか二年とか、それくらいよ。だから、留学させたつもりで、宇宙に行かせてほしいの」
「美月もそんな年になったのね」
お母さんは、大きくため息をつきながら言いました。でも、その顔は、ちっとも悲しそうな表情ではありません。
私を見る目は、大人の女として成長した、自分の娘を見る、親としての優しい目でした。
「こんな日が来ると思ってたわ。美月もお父さんの子供だもんね。いつか、その日が来ることは、覚悟してたわ」
お母さんは、私を温かく見守るようなホッとするような眼差しでした。
「でも、寂しくなるわね。お兄ちゃんも宇宙に行ってしまうし、お父さんも滅多に帰ってこないし、娘のアンタまで宇宙に行ったら、お母さんは、一人ぼっちになるでしょ」
そこまで聞いて、私は、胸が痛くなりました。お母さんを一人残してみんな宇宙に行ってしまう。
お母さんにとっては、寂しいに違いない。私は、自分が言い出したことを後悔しました。宇宙に行きたいなんて、私の自分勝手な言い分だし、お母さんの気持ちなんて考えていませんでした。
「ごめんなさい」
「なにを言ってるのよ。謝ることなんてないのよ。堂々と、宇宙に行ってきなさい。ただし、ちゃんと、お父さんの許可を取って、特殊能力が使えるようになってからの話よ」
「いいの?」
「いいに決まってるでしょ。可愛い子には旅をさせよって、地球にはいい言葉があるでしょ。美月も大人になったということだもん。お母さんは、うれしいわ」
「ありがとう」
「その代わり、まずは、ちゃんと高校を卒業すること。それと、自分で能力を使いこなせるようになること。美月は、生まれてから、一度もその力を使ったことがないんだから、お兄ちゃんみたいに簡単じゃないわよ」
「うん、わかってる」
「わかってるなら、よろしい。いいこと、お父さんにちゃんと相談するのよ」
「ねぇ、お父さんは、いつ、帰ってくるの?」
「さぁ・・・ 一ヶ月くらいすれば、帰ってくるって言ってたけど、どうかしらね・・・」
「えぇぇ~ そんな先なの・・・」
私は、ガックリと肩を落としました。その時、玄関が空いて、お兄ちゃんが帰ってきました。
「ただいま」
「お帰り」
「アレ、、母さん、帰ってたの。珍しいじゃん」
「うるさいわね。そんなこと言うと、ご飯抜きよ」
「ごめん、ごめん。もう、腹減ってんだよ。今夜は、なに?」
「お母さん特製のカレーライスよ」
私は、腰が抜けると思いました。また、カレーですか・・・ なんで、ウチは、そんなにカレーばかりなんだろう。
お兄ちゃんが階段を上がって二階の部屋に行ってしまうと、お母さんが言いました。
「今の話は、お兄ちゃんには、まだないしょよ」
「うん」
私は、そう返事すると、二階に上がりました。
その日の夜は、なかなか寝られませんでした。宇宙に行くことを思うと、胸がわくわくして体が熱く感じて、未来を思うと眼が冴えてきました。
それからの毎日は、特に事件らしいものもなく、平和でした。
私は、部活の練習で汗を流しました。お兄ちゃんも、サッカー部の練習と京子先輩とのデートで忙しい。
だけど、一つだけ変わったことがあります。それは、京子先輩が、お兄ちゃんのことを更に好きになったこと。
学校でも教室でも、いつもお兄ちゃんにベッタリです。
お兄ちゃんは、悪い気はないようですが、周りの人たちには、かなり迷惑です。
何しろ、自分の彼氏は、宇宙人で、仮面のヒーローなのです。自慢したくて仕方がないらしい。でも、それは、絶対に秘密です。
「ねぇ、美月ちゃん、何か事件てないの?」
私と顔を合わせると、いつもそう言ってきます。
実際、お兄ちゃんとデートしていても、自分もお手伝いがしたいと言ってくるらしい。
お兄ちゃんに協力して、自分も仲間になりたいみたいだけど、正体を知ってるから、すでに仲間なのだ。
結局、京子先輩のお願いを断れないお兄ちゃんは、私のサポートという形で、許可しました。
私と京子先輩は、タブレットを見ながらお兄ちゃんをフォローします。
いくらなんでもブレンダーに乗せて、空を飛ぶわけにもいきません。
だけど、いずれお兄ちゃんは、宇宙警察で活躍するので、京子先輩とは離れ離れになってしまう。
そこを京子先輩は、わかっているのだろうか?? それは、まだ、先の話だから、今は考えないようにしよう。
そんなこんなで、毎日の日々もあっという間に過ぎていきました。
そして、私はというと・・・
「美月、遅いよ。置いて行くぞ」
「待ってよ、ルーラン」
「ヘイ、大丈夫だよ。ぼくが付いてるから、ゆっくりでいいよ、ベィビィ~」
私は、無事に高校を卒業して、宇宙留学に来ました。
もちろん、いっしょにいるのは、宇宙の渡り鳥のルーランと宇宙昆虫のビートルです。
私は、ブレンダーに乗って、二人について行くのに精一杯でした。
高校を卒業した後、お父さんを説得して、特殊能力を解除してもらいました。
それからというもの、厳しい特訓に明け暮れて、やっと自分で自由に空を飛べるようになりました。
お兄ちゃんほどではないにしても、視力、聴力、腕力もかなり上達しました。
そして、やっと、お父さんの許しをもらって、宇宙留学に行くことになったのです。
ちなみに、お兄ちゃんは、私よりも一足早く高校を卒業して、見習いも取れて、宇宙警察に所属しました。
今では、新人宇宙パトロール隊の一員として、今日も宇宙のどこかにいます。
代わって、地球防衛の任務になったお父さんは、お母さんと二人暮らしをしています。新婚時代になったと、二人は、いつにも増してラブラブでした。
京子先輩は、いつかお兄ちゃんが帰ってきた時のために、花嫁修業をしています。
帰還した時は、結婚式を挙げるらしい。
だけど、それって、いつになることやら・・・
そんな私は、二人に守られるように、宇宙留学に出発しました。
隣を飛んでいるルーランは、全長10メートル以上の巨大な鶴でした。
宇宙の渡り鳥というだけあって、全身が真っ白い羽根で覆われて、とてもきれいで美しい。
細くとがった長くて黄色いくちばしに、小さくで丸い黒い眼、頭は真っ赤な羽毛で覆われて、ホントにきれいでした。これじゃ、宇宙人じゃなくても、惚れてしまうだろう。
その隣を飛んでいるのは、宇宙昆虫で、巨大なカブトムシです。
しかも、全身が七色に光っています。さらに、角がピカピカ光っているので、真っ暗な宇宙空間でもハッキリわかって、目立ちます。悪い宇宙人たちが、ビートルの角を狙うのも無理はない。
こんなにきれいな角なら欲しくなるのもわかる気がする。だったら、もっと、地味な色にすればいいのに。
「ほら、美月、しっかり飛べよ」
「ちょっと待ってよ」
私は、自分で空を飛ぶことはできても、とてもルーランやビートルと同じようには飛べません。
なので、ブレンダーを宇宙空間でも飛べるように改造してもらいました。
私は、ブレンダーに乗ってないと、宇宙を飛ぶことができません。
「まったく、トロいんだから。しっかりしないと、危ないぞ」
姿形はきれいでも、口の悪さは地球人の時と変わりません。
ルーランには、いつも注意されてばかりで、それを慰めてくれるのが、ビートルでした。
「ぼくたちがいるから大丈夫だって。美月ちゃんは、ぼくが守るから、安心してくれよ」
巨大カブトムシに言われてもピンとこないし、口の利き方は、チャラ男のままなので、説得力がありません。
「ねぇ、二人は、付き合ってるの?」
前から聞いてみたかったことを、今なら聞けると思って、思い切って聞きました。
すると、二人は、ビックリするような顔をして、大きく笑いました。
「あはは・・・ いきなり、なにを言いだすかと思ったら・・・」
「ヘぃ、ベィビ~、ぼくたちは、宇宙人なんだよ。忘れたのかい」
私は、どういう意味か分からなくて、返事に困っていると、ルーランが言いました。
「あたいらは、宇宙人で、美月みたいな地球人じゃないから、男女の恋愛なんてないのさ」
「そういうこと。ぼくたちは、目的が同じだから、いっしょにいるだけ。好きとか嫌いとか、そんな感情はないよ」
そういうものなのか・・・ 私のような地球人には、イマイチ、ピンときません。
「でも、私のお父さんは、宇宙人なのに、地球人のお母さんと結婚してるわよ」
「美月の親父は、特別なのさ。違う星の宇宙人同士なのに好きになるなんて、滅多にいないんだから」
「そうなの?」
「そうよ。だから、美月ちゃんのお父さんは、宇宙人たちの憧れで、尊敬されているんだよ」
「美月の親父さんは、すごい人だよ。ホントにそう思うぜ」
ルーランは、白くて大きな翼をはためかせながら静かに言いました。
「だから、美月ちゃんは、お父さんのこと、もっと自慢していいんだよ」
二人に言われると、お父さんのことをもっと好きになりました。
私の知ってるお父さんは、すごく優しくて、頼もしくて、カッコいい人です。
どんな時も私を守ってくれて、いつも褒めてくれて、優しく笑ってくれます。
空を飛ぶ特訓の時だけは、すごく厳しかったけど、二人の話を聞くまでは、そんなにすごい人だとは、思いませんでした。
「あたいらは、美月と違って、居場所もなければ、自分の帰る星もない。だから、あたいたちは、宇宙を旅して、自分の居場所を探しているだけ」
「目的が同じだから、それまでいっしょにいるだけなんだよ」
口ではそう言っても、なんだかとても安心する一言でした。
一人だったら、きっと、宇宙の旅なんて、続けていけない。目的が同じとはいえ、二人でいるから続けていける事なんだと思います。そんな二人を見直して尊敬します。私にとっては、頼もしくて頼りになる仲間です。
「ほら、美月ちゃん、見てみなよ。アソコに光る星が、これから行くところだよ」
ビートルの角が前を指しました。私の目には、遥か彼方に小さな星が光って見えました。
「あの星なの?」
「そうだよ。これから行く星さ」
「明日の星って言ってね。今のアンタには、ちょうどいい星さ」
ルーランがいつもと違う口調で言いました。
「明日の星って?」
「ホントの名前は、トゥモロー星。通称、明日の星さ。宇宙を旅するものは、必ず一度は訪れる星なのさ」
この時は、ルーランがおとなしい話し方に代わりました。
「この星に来て、明日の無事と、未来の夢を祈る星。明るい未来と明日を夢見る星。だから、明日の星って言うんだよ」
「今のアンタには、ピッタリだろ」
「うん。とても行ってみたくなったわ」
「だったら、急がなきゃ。置いていくぞ」
「あぁ~、ちょっと待ってよ」
ルーランは、大きく翼をはためかせると私の先を飛んで行きました。
「ブレンダー、アクセル全開よ。遅れちゃダメよ」
「ワォ~ン」
私は、ブレンダーのアクセルを全開にして後を追いました。
すると、右前方から、巨大な光る何かがやってくるのが見えました。
「ビートル、アレ、なに?」
「アレは、宇宙戦艦だよ。どっかの星の戦艦だろう」
まるで要塞のような大きな潜水艦のようでした。だけど、全体がピカピカ光って、見た目が怖そうです。
「ほら、美月、なにか聞こえないかい?」
私は、ビートルに言われて耳を澄ませます。すると、後ろの方から何か聞いたことがある音が聞こえました。
振り向くと、私の目に飛び込んできたのは、地球の汽車でした。
日本では、まだ田舎のどこかで走っている、SLと同じ、汽笛を鳴らし、煙を上げて、シュポシュポ音を立てて走ってくるのが見えました。
「ウソ! なんで宇宙で機関車が走ってるの?」
「アレは、銀河鉄道だよ」
「えーーっ!」
聞いたことがあります。確か、宇宙を走る電車があることを。それが、今、目の前を走っているのです。
機関車が音を立てて走り、その後を長い客車がいくつも繋がって、まるで線路の上を走っているように汽笛を鳴らして走り去っていきます。それを私は、信じられない物を見たように、唖然と見送っていました。
「私も乗ってみたいなぁ」
「無理無理、アレに乗るには、パスがいるのよ。だけど、そのパスって、ものすごく高いの。とても買えないよ」
私は、その話を聞いて、ガッカリしながらも、宇宙を走る機関車を見送りました。
「ほら、あっちも見てみなよ」
ビートルに言われて左を見ると、大きな旗をはためかせて、大きな船がやってきました。
「すごい・・・」
「アレは、宇宙海賊の船よ」
「宇宙海賊? 宇宙にも海賊なんているの」
「いるわよ。アレに乗ってる艦長は、とっても強くて恐ろしいんだから。キャプテン海賊と40人の仲間たちの船よ。
それに、あそこに立っているのは、炎の超人よ。触ったら火傷じゃ済まないから」
見ると、大きなドクロの旗が宇宙の風になびいていました。
その船の前に立っているのは、真っ赤に燃える赤い宇宙人でした。
私とビートルは、近寄ると炎で熱いので、避けるように飛びました。
初めて見るものに、私は、興味津々で、気持ちが高ぶって、心もワクワク感で一杯です。
「ほら、何してんだい。明日の星は、もうすぐだよ」
ルーランがいつの間に私の横を飛んでいました。もしかして、私が心配で戻ってきてくれたのかしら?
前を見ると、明日の星がどんどん大きくなってきました。
どんな星なんだろう? 初めて訪れる星が、明日の星なんて、きっと素敵に違いない。
私の宇宙留学は、始まったばかりです。これからも大変なことがたくさん待ち受けているでしょう。
危険なこともあります。だけど、楽しいこともあるはずです。地球に帰るまでに、たくさんの宇宙人たちと知り合って、仲良くなって、いろんな話を聞いてみたい。
どんなことが待っているのか、ワクワクとドキドキで、胸が一杯でした。
私の旅は、まだ始まったばかりです。
終わり
兄は、見習いスーパーマン。 山本田口 @cmllaaa
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