日の下の憂鬱

愛美

日の下の憂鬱

広々と無駄に青い天の色


騒がしく人の気持ちも知らぬように


明るさに埋もれ悲しむ人の声


傾けず度々狭まる白日の目


笑おうと試みるも引き攣るわ


人は皆もがききれずに散ってゆく


人ゆえに情の表を出しまいと


生きすぎず死なぬ程度に我慢する


幾つもの恨み怒りを星にする


夜の空照らす光は人の情


空足りず人は巧みに自我を生む


心にも身の寂しさを刻み込む


思ひ出に浸る隙もないほどに


良き日だけ追慕とともに想おうか


人はいさ生の糧となり抗うか


真っ直ぐに進む線は交わらず


日の下に意味無く流す涙あり


支えなど元からないゆえ無力なり


夢あらば日から逃げたいと切に願う


我共に生きにくし世に乾杯を



















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

日の下の憂鬱 愛美 @hubuki0610

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画