11話「走り続ける。」



「俺は失敗したのか‥」


「なんちゃって!冗談ですよ〜」


「は〜?」


「いやビックリするかなと思いまして。」


「悪すぎる冗談はやめてくれ‥」


「すいません、まああなたがCCを分かってないのは本当ですよ、12月26日後に仮に成功してた場合、羽生はにゅうさんは100万円手に入るけど、新座にいざさんは何も手に入らないんですよ、貴方との記憶だけでなく、これから起こる事全部が無駄になるんです。」


「嘘だろ‥」


「こればかりは本当のことです、だから私は最初に記憶の方を選んで欲しかったんですがね。」


「まあ、それもそうだよな‥まあ最後は全部忘れるなら好きなだけ失敗しても良いってことか。」


「はい?」


「みんなから忘れられるなら人間関係も上手くいこうがいかなかろうが良いってことだろ?俺はもう人を簡単には信用しないし、人間は簡単には変わらないんだよ、だから俺は俺のやりたいようにやらせてもらうよ。」


「相変わらず強い人ですね、あなたは。」


「どーも、あ!杏奈あんなの件は何とかするからこれからもちゃんと見とけよ〜最終的には100万円どころかボーナスもあげちゃうぐらいの働き見せるからよ!」


「‥わかりました、楽しみにしております。」


「困ってても最低限しか頼らないから安心してくれよ、じゃあまたな〜」


「はい‥」


まさかりょーが先輩とは思わなかったが俺は俺のやりたい様にやらせてもらうよ。

でも、杏奈あんなには悪いことしてるな‥


「人間は簡単に変わらないか‥羽生はにゅうさんはもう変わり始めてるのに‥」


もう吹っ切れたぜ、俺は”走り続ける”しか無い。


.


.


.


次の日、とりあえず俺は吉川よしかわさんから聞き出すことにした。


「おはよー吉川よしかわさん!」


「あんたから挨拶してくるなんて怪しい‥」


すでに俺の手の内はバレているのかもしれない。


「あの〜校外学習の件だけどさ〜」


「‥。」


「た、楽しみだな〜的な?」


「意外だね。」


「そ、そうかな〜」


「あんたさ?」


「な、なに?」


「あいつの件で聞きたいんでしょ?」


「あ、あいつって〜?」


「白々しいなぁ‥新座の事よ。」


「ま、まあそうだけどよ、そんな急かすつもりは無いよ‥」


「てか、あんたも一年の時同じ現場に居たでしょ?」


「うんうん‥って‥え、今なんて?」


「だ!か!ら!あんたも一年の時C組だったでしょ?私も最近知ったけど羽生はにゅうも1年C組だったらしいじゃん?」


「マジでごめん‥」


「本当に周りの人興味なかったのね‥にしては最近活発的じゃない?」


「ま、まあ俺もそろそろ変わろうと思ってよ〜」


「ふ〜ん‥まあとにかくあいつがクラスを崩壊させたんだよ、今じゃあんなに真面目ぶってさ〜」


「みんなして大事な所教えてくれないの気になるな‥」


「だから、本人に聞けば?」


「ま、それが早いんだけど、杏奈が話すまで待つとか無駄にかっこつけちゃって‥」


「本当アホ。」


「でも、せっかく鶴ヶ島がみんなで楽しくって言ってるんだしよ?」


「よ、洋平ようへいは関係ないよ〜」


ん?何だこの反応‥


「まあ俺が言えることは何も無いし無駄に仲良くとか思ってないけどさ‥なんかの勘違いとかなんじゃ‥」


「仮に!勘違いだとしてもあの人は無理!苗字がまず無理だから!!!!」


そう言って機嫌が悪くなった吉川よしかわさんは去っていった‥


杏奈あんなの一件の前にもしかしてあの2人‥両思いなのか‥?


そもそも付き合ってるのか後で聞いてみよう‥


.


.


.


__放課後


「よ〜し、杏奈!帰ろ〜ぜ。」


「あら、今日は帰れるのね?」


「なになに、疑ってる感じ?」


「いや、別に疑ってるとか無いけど、昨日も何か対人の用な感じだったし?」


こ、こいつ‥鋭いぞ‥


「いやよ〜杏奈が気にすることじゃないぜ?」


「そう‥」


「まあ帰りにどっか寄り道してその話の続きをしよう。」


「うん‥」


何が起きたか杏奈に聞く時が来たのかもしれんな。


待てなくてごめん。


ー続くー

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“マッチングアプリ”で恋より金を選んだ俺が君と恋する話。 はっけよいのこっ太郎 @hakkeyoi_nokottalow

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