悲しい時は

進藤 進

しょうがないじゃない・・・

フッと。

口元が綻ぶ。


あんなに。

泣いていたのに。


ガラスに映る私の目元は。

少しだけ、腫れぼったく見えた。


「ねぇ・・・」

ガラスの中の私に問いかけた。


「本当に・・・」

呟いた声が再びガラスに曇りを作る。


見つめていた私の瞳が。

一瞬、消えた。


「あぁ・・・」

何故か切なくて。


私は。

次の言葉を。


飲み込んだのです。

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悲しい時は 進藤 進 @0035toto

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