第4話
異世界の魔王事情(前準備)
ここは世界の果てにある魔物と魔族の国。
異世界において人類最大の脅威である魔王の住まう居城がそこにあった。
玉座の間。
そこには今日も配下達が、ひっきりなしに魔王の下へ訪ねて来た。
「魔王様。ここ数日、人種族との戦争は膠着状態にあります」
「魔王様。四天王のカルロス様より報告です。人種族の砦を落とし捕虜を捕まえましたが、グリフォンの餌にしても良いかとの事です」
「魔王様。今晩のお食事は、何かご希望がありますでしょうか」
「魔王様! 西の城壁の修復工事が完了しましたのでこの書類にサインを下さい!」
「魔王様!」「魔王様!」「魔王様!」
うんざりした顔で書類に判を押すと、魔王はボソッ呟く――。
「……たまには娘と一緒に飯が食べたい」
報告を聞き流しながら、遠い目をしていた。
魔王と言えど、自由な行動が取れないのであった――。
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