第2回短歌・俳句コンテスト【短歌】二十首連作部門『ひとり休み』

ろく

ひとり休み

朝の日を隠す雲色どんな色 僕が思うにスーパーヒーロー


ベッド上戯れるのは女でも犬でも猫でもなく掛け布団


蛇口から出てくる水がお湯になる十数秒で覚悟を決める


机端昨日残したかじりパン 袋をつまみ引きずり寄せる


歯磨き粉 無限に思えるその寿命 きっと前世は四次元ポケット


ぼーーーー ーーーーーーー ーーーーー ーーーーーーーー ーーーっとする


昼ごはんたまには外で食べようか 着替えるまでに2時間消費


靴の中小石があるぞ出てこない よく調べると靴下の中


電線にとまる鳥らに見下され 僕にも翼があればと思う


公園のベンチに座り空を見る 雲は灰色に見えてきたかも


風が吹き揺れるブランコ僕誘う 立ちこぎすると頭ぶつかる


自販機に100円入れようとしたけど ぴかぴかだから喉を裏切る


飯屋着き扉を開けて眩しくて 引き返そうか本気で迷う


正面を流れる寿司たち眺めつつ 画面で選ぶしょうゆらぁ麺


外に出て空を見上げて青見えて やっぱこの色好きだと気づく


コンビニで選ぶは今日の夜ご飯 つまり明日の朝食予備軍


悩んでる その両脇に子供来て お菓子売り場に閉じ込められた


家ついて手を洗う時鏡みて久々に見る上がる口角


メドゥーサの呪いを解かす3分で 準備しなくちゃお箸と麦茶


寝る前に思い出すのは今日のこと アレこのことは今日か昨日か

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第2回短歌・俳句コンテスト【短歌】二十首連作部門『ひとり休み』 ろく @rokusan06

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