第9話 残り0人

 風が強く吹きつける八鬼島の岬。飯島と三島由紀夫は、深夜に真犯人の赤座に追い詰められ、崖の端に追いつめられていた。


「お前ら、もうここまでだ。警察どもが邪魔をするから、ここでお前らを片付けて次の計画に進むんだ」と赤座が口を開いた。


 飯島は息を乱しながらも冷静さを保ち、「赤座、やめろ。これ以上の犠牲者は出させない」と声を強めた。


 その時、突然、背後から警察のサイレンが聞こえてきた。向井刑事とそのチームが駆けつけてきたのだ。


「飯島、三島!こちらだ!」向井刑事が叫ぶと同時に、部下たちが駆け寄ってきて、赤座を取り囲むように立ちふさがった。


「手を上げろ、赤座!終わりにしろ!」剣持が厳しい口調で命令した。


 赤座は絶望の表情を浮かべ、最終的に降参し、逮捕されることになった。警察は赤座が犯行を認めたという。


 取り調べの中で、赤座は動機を語った。彼は過去に自身や家族が受けた不正な扱いや冤罪に苦しんできたことを告白し、復讐の念から事件を引き起こしたというのだ。


「最初に死んだ赤座は俺になりすましていた。奴の本名は一ノ谷だ。彼と土岐、桑田、斎藤、美咲、森田は佐藤の会社を乗っ取ろうとしていた。俺も仲間だった。鈴木ってナースは彼の恋人だ。帰宅後、もしかしたら俺たちに気づくかも知れないからな。山田は俺の卒論を貶した。田中弁護士は俺達の天敵だったからな」

事件の結末は、赤座の逮捕とともに訴訟手続きが始まり、島の平和が取り戻された。飯島と三島は事件を通じて絆を深め、向井刑事たちと共に、次なる挑戦に備えるのであった。

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デスパイラル 11人死亡 鷹山トシキ @1982

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