第11話 最終関門

そして、第四関門、つまり最終関門が始まった。


残る朱雀の姫候補は5人だ。


どの候補も炎の力を使える。


第四関門は5人でのバトル!


舞台上から落ちた者、気を失った者、降参した者が不合格となる。


「始め!」


春蕾様の声でバトルが始まった。


吹き荒れる炎魔法。


私は逃げ惑うので精一杯だった。


しかし、その時、頭の中で声がした。


『我が名を呼べ。

どんなときも力を貸そうぞ。』


「す、す、朱雀!」


私は朱雀の名前を呼んだ。


すると、私の手から不死鳥が現れ、他の4人の朱雀の姫候補を炎の風で吹き飛ばした。


「そこまで!」


春蕾様がすかさず言った。


朱雀…


私の中に…


「これにて、朱雀の姫は小鈴様である事が決定致しました!」


私が…

朱雀の姫…?


♦︎♦︎♦︎


その夜、私は蓮の池のほとりにいた。


「小鈴…」


「飛龍様…

もう来ていただけないかと…」


「馬鹿な…

俺もそなたに会いたかった…


そなたなら、雹華も許してくれる、そんな気がするのよ。」


飛龍様はそう言い、私の頬に手のひらを当てた。


「お心に誰が居ようと構いません。

私は飛龍様を…

愛しております。


そして、雹華様もあなたを愛し続けている。

私には分かるのです。」


私はそう言って手のひらを重ねた。


「小鈴…

ありがとう…


俺もそなたを愛しているのだ。」


その夜私たちは結ばれた。


そして、末永く幸せに暮らしましたとさ。


Happy End…♡

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【完結】朱雀の姫 ココ @coco0728

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