4.黄金


 ここは 夢がはじまる 場所だから……




 空から降る星の光は 永遠を届けているの?

 あなたとの距離を まばたきの数ではかっている


 夢の果実を育てることに 慣れすぎていて

 泥まみれのわたしは 永遠の先を思い出せないまま


 瞳が透けていく 広がる黄金オーロのスピカ

 たどり着けない楽園を ずっと探している

 限りある秒針が 燃え上がったまま

 わたしはまた あしたをちゃんと生きたくなった


 だって ここは夢が見られる 場所だから




 空に祈る星の香りは 永遠が広がっているの?

 神様に会えたと ときめく胸が躍っている


 夢の果実をわかち合って 手に入れた幸せ

 泥まみれのわたしは ひとりじゃないと思い出せたのかな


 呼吸が始まり たゆたう黄金オーロのスピカ

 拾いきれない真実に 手を伸ばしている

 燃え上がる夕焼けが ただ美しくて

 わたしはただ 世界に恩返しをしたかった


 だって ここは夢が集まる 場所だから




 冬ざれの寒さに ぬくもりを忘れても

 夢をかじった しあわせに唇が震える

 さぁ 世界を潤そう

 あなたからもらった ただ1つの光

 わたしからあずけた ただ1つの夢

 誰かに届くように 新しい星が色づいていく




 だって ここは夢が実る 場所だから


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