アンスカイウォーカー

汐留ライス

アンスカイウォーカー

精通もまだのこどもに五十円もらって世界滅ぼしに行く


ビーチサンダルでエスカレーターに乗る足なんてくれてやる覚悟だ


空中に浮かぶサーカスが墜落する行き先のない旅の始まり


スイミーが結局おおきい魚に食べられちゃった方の世界です


天国に行けなくなったピエロたち乗せて大江戸線は地底へ


エナジードリンクに酢醤油を混ぜたらみるみる失われていくエナジー


クマが追いかけてきたら怖い原付にクマが乗ってたらもっと怖い


空中ブランコを覚えて少年は星の言葉を忘れてしまう


ヨギボーに車輪をつけて坂道を危険な速度で堕落していく


鑑真は三回踏めば倒せると攻略本に書いてあるのに


ぜんぶガムテープでなんとかなるという仮説のもとにできたロケット


伯爵は木箱のふたを閉めながら「おはぎ」と言った何度も言った


どうせ雨天決行なので傘なんて用意しないし天使は埋める


炊飯器に無洗米とピストル入れて水も足したらぜんぶ台無し


前かごを花束でいっぱいにした自転車でどぶ川に飛びこむ


鳥類のベストナインを考えていたせいで判決を聞き逃す


ビーフオアチキンオアチキンオアチキンこの飛行機は海に落ちます


海岸でラジオ爆発こんにちは滅ぼせなかった方の世界よ


最悪のバッドエンドバッドエンドいかれた色のガムばかり噛む


天上におわすお方よ見てやがれ地上を生きるわたしの歩み

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