第11話 レベルとスキルをLet’s check ‼︎
「レンちゃん、今日はアラゾニアさんは一緒ではないのですか?」
「うん。バエルさんに話があるんだって」
『レン様、少し女神に関して気になる事があるので、バエル君のところに行ってきますね』
私と離れる事を極端に嫌うペットのアラゾニアだけど、今日は珍しくそう言って私から離れて朝からバエルさんのところに行っている。
朝から女神の名前を聞いて最悪な気分になったけど、何でだったか思い出せない。
思い出せないなら重要な事じゃないよね。
そう思って「珍しいよね」って言いながら、アラゾニアから「お守りだから絶対に離さず持っていて下さい」って言って渡された綺麗な赤い石が付いたネックレスをロクトお兄さんに見せたら「これ、始祖鳥様の核では……?全ての生命の核にもなると言われている幻の魔力の結晶……」と何かをぶつぶつと呟いていたけど、最後には何かを諦めたように笑って「大事にしましょうね」と言いながら私の頭を撫でてくれた。
この前、私のペットになったアラゾニアをアガレスさんとウィサゴさんに見せた時も二人がそんな顔をしていたなと不思議に思う。みんなカラス嫌いなのかな?
何であんな顔をするのかはわからないけど、その後にみんな何故か私の頭を撫でてくれるから別にいいかと思い直す。
そうだ、アラゾニアと言ったら、この前寝起きの私の腕の中にいたアラゾニアが私の事を鑑定して『バエル君達はどこまで鍛えるつもりなのか……』と苦笑いしてたのを思い出した。
今の私のステータスはこんな感じだ。
《個体名:レン(部分表示)
年齢:16歳
種族:魔人
レベル:2005
魔法:【火焔魔法Lv.7】【氷水魔法Lv.4】【風雷魔法Lv.6】【光魔法Lv.1】
【暗黒魔法Lv.9】
スキル:【詠唱破棄Lv.8】【魔力コントロールLv.9】【身体強化Lv.3】
レアスキル:【思考加速・並行思考】【成長制限排除】
ユニークスキル:【記録スル者】
エキセトラスキル:【見通ス者】
耐性:【痛覚無効】【呪詛無効】【状態異常耐性Lv.7】【物理耐性Lv.8】
【魔法耐性Lv.7】
称号:【記録スル者】》
最初からはめちゃくちゃ成長して、今では拷問で私の事を貪り喰いやがったミミズみたいな気持ち悪い魔物、エウ・ワームを瞬殺出来るくらいには強くなった‼︎
過保護なバエルさん達が危険だと言って魔物と戦うのは許してくれなかったけど、図鑑でワームを見た時に、「ワームに喰われた。殺せるなら復讐したい」と言ったら全エウ・ワームを訓練場に強制転移させて、バエルさん達の見ている範囲でだったら殺っても良いと許可をくれたから、全力で殺しまくった。
本当は私みたいに何度も何度も回復魔法をかけてやりたかったが、あの気持ち悪いのを見たくないと思ってやめた。
地球でミミズは役に立つ素晴らしい虫だと聞いたことがあるが、エウ・ワームは何の役にも立たないから死んで良し‼︎
話がズレた。
耐性は、一番最初に【成長制限排除】のスキルを獲得すると、拷問のおかげなのかめちゃくちゃ色んな耐性を獲得していた事がわかった。感謝はしないけどね⁉︎
レベルは人間では絶対に到達できない領域である千超え、魔法は通常の【火魔法】【水魔法】【風魔法】【雷魔法】【光魔法】【闇魔法】の内、【光魔法】以外の全部でその上位互換の魔法まで使えるようになった。
ユニークスキルの【記録スル者】はロクトお兄さんにもどんなスキルかわからなくて、発動出来るようにはなったけど、どういうスキルなのかは
エキセトラスキルの【見通ス者】は【鑑定】【解析】【遠見】【透視】などの鑑定系スキル全ての上位互換だ。つまり、私に鑑定出来ないものはない‼︎
いや、まあ、レベルに差がありすぎる場合とかは弾かれる事があるんだけど……。
スキルが成長すれば【先見】【未来視】などの予言系のスキルの上位互換にもなるらしく、今からめちゃくちゃ楽しみ。
また話がズレた。
「ロクトお兄さん、魔族のみんなってスキルとかレベルどのくらいなの?」
ともかく、私はそんな感じの強さになったから絶対に人間連中よりも強いと思う。
でも、魔族の人達と比べたら私はどのくらいの強さになるかは知らない。
「あれ?もしかして僕言ってませんでした?」
「うん」
人間の強さとか人間と比べてどのくらい強いかとか魔物の強さとか魔物と比べてどのくらい強いのかとかは教えてくれたけど、魔族と比べては教えてくれなかった。
「うーん……とは言っても、魔族は種族や個人によってレベルやスキルの偏りが人間よりも
人間と違って違いに寛容な魔族達は、自身が興味のある事、得意な事、好きな事、嫌いな事などによって自分がどのようなスキルを獲得するか、どこまでレベルを上げるかを決める。
ある程度は思い通りにならない事も(思いがけずスキルを獲得した、思ったようにレベルが上がらないなど)あるけど基本はみんな好きなようにやる方針らしい。
「レンちゃんが知っているところから言うと、魔王様はスキルも魔法も伸ばした万能型の方で、それぞれでは専門家に若干劣りますが総合では魔族の中で最強、レベルが確か三千を超えていたはずです。ウィサゴは魔法と【身体強化】系統のスキルが魔族の中でもずば抜けて良いです」
え、ウィサゴさん戦闘狂説浮上……?
「はい‼︎アガレスさんは?」
「アガレス様は、秘密主義なのでわかりません」
そういえば、この前アガレスさんが「情報は必要な時まで秘密にしておきましょう。
情報が少ければ少ないほど、数少ない情報の価値が上がりますし、相手が正確な判断を出来なくなりますから」みたいな事言ってた気がする。
「種族ごとだと……悪魔はスキル全般が、吸血鬼は魔法全般が得意で、巨人族は【身体強化】系のスキルが、アンデットは状態異常系のスキルが得意ですね。
セイレーンはまた特殊なんですけど、状態異常系のスキルの中でも【精神汚染】系統のスキル……【呪詛】などが得意ですね」
へえ、セイレーンは私苦手かもなあ。
【呪詛無効】の耐性はあるけど、あの薄気味悪い感覚がいまだに忘れられない……。
「レベルは、あ〜……魔王様やアガレス様などの突出した人達を除くと大体二千前後になると思います。ただ、高い人と低い人の差が大きすぎるのであまり参考にはならないと思いますが」
「じゃあ、私は強い方になるのかな‼︎」
平均が二千前後って事は、二千を超えている私はきっと強い方だよね⁉︎
バエルさんの助けになれるくらい強くなれたかな?
「ええ、レンちゃんは多分魔族の中でも強い部類に入ると思いますよ」
「ほんとに⁉︎」
「はい、よく頑張ってましたからね」
「何の話だ?」
「バエルさん‼︎」
ロクトお兄さんに頭を撫でられながら話していると後ろからバエルさんに抱き上げながら声をかけられた。
「アラゾニアとの話は終わったの?」
「ああ」
もっと時間がかかると思ってたけど、早く終わったようで良かった。
「あのね、ステータスの話をしてたの」
「ほう?聞かせてくれるか?」
「もちろん‼︎」
私もっともっと頑張って、もっともっと強くなるから。
これからもずっと、こんな風に話をしようね。バエルさん‼︎
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