幻想になっちゃうから
古 散太
幻想になっちゃうから
君の目の前にカーテンがある
その向こうに何があるのかな
分厚い木のドアが閉じていて
その向こうに何か見えるかな
いま見えているものしか
君には存在してないから
砂漠でおでこは見えるかな?
頬っぺたのほくろは見える?
つむじを見ることはできる?
虫に刺された背中はかける?
あることは分かってても
見えないモノ、あるんだ
昨日は彼女と別れてしまった
明日は大切なイベントがある
さっき階段で転んでしまった
すぐに誰かに助けてもらった
君が何かできるとしたら
いまここで走りだすこと
カーテンを引き裂いて
分厚いドアを蹴飛ばし
自分の目でたしかめて
自分の手で握りしめる
そうでないとすべてが
幻想になっちゃうから
幻想になっちゃうから 古 散太 @santafull
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます