第7話  作家になるまで8年かかるのは長い? 短い?



 最初のエピソードで書いたように、私が作家を志したのは2014年頃のことでした。


 そしてクソガキが書籍化となり、発売となったのが2022年の10月25日。


 作家を目指して執筆活動を始めてから約8年かかったわけですが、これははたして長いのか短いのか……


 小説家を目指す方々がどれだけの期間執筆活動を続けているのかは人ぞれぞれであり、私には分からないことですが、個人的な感覚で言わせていただくと、長かったとも言えるし、短かった、とも言えるなぁ、と。


 何言ってんだこいつ、と思われるかもしれませんが、これには深い事情があるのです……!


 この8年間を詳しく見ていくと、まず私が作家を志したのが2014年。


 メフィスト賞の公募に挑戦していたのが2018年までの約4年間。


 カクヨムで活動を開始したのが2019年。


 そして『10年ぶりに再会したクソガキは清純美少女JKに成長していた』を連載し始めたのが2020年の8月。


 その『クソガキ』が本として世に出たのが2022年の10月。


 となるわけです。


 全体を見てみると8年という長い期間なのですが、クソガキに絞ってみると、ウェブで連載開始してから書籍化まで2年と2か月となります。


 これはどうなんでしょうね。


 クソガキを連載していた当時(今も連載中ですが)は無我夢中で書きまくり(初期はだいたい2日に1話のペースで書いてました)、コンテストに落ちながらもいつかは書籍化、と燃えていたので書籍化の打診が来たときは、やっとか、と体感的には長く感じていたのですが、振り返ってみると2年2か月で書籍化となっているのです。


 しかし、ほかの作家さんを見てみると、たった1か月も経たずに書籍化決定になっている方もいたりするので、それと比較してしまえばクソガキは遅い方なのかもしれません。


 前のエピソードでも書いた編集さんとの巡り合わせに、それだけかかったということなのでしょう。


 この2年2か月がはたして長いのか短いのか……


 大人の時間間隔でいえば、2年2か月なんてあっという間でしょう。2020年なんてついこないだです。


 ただそれを短いとも言い切れないのが書籍化という魔物の闇……


 あっさり作家になれるかもしれない。


 くすぶり続けるかもしれない。


 ゴールの見えない執筆作業ですが、諦めないことが肝要です。


 続けても結果が出るかどうかは誰にも分かりません。努力が実を結ぶかもしれないし、結ばないかもしれない。ただ、諦めて筆を投げてしまうと確実にそこで夢への道は途絶えてしまう。


 結果が出るかどうかわからないまま活動を続けるのは精神的にもきついことです。人が頑張れるのは結果が保証されてるからだ、と私は思っています。


 お仕事を頑張れるのはお給料があるから。


 勉強を頑張れるのは成績アップにつながるから。


 ただ、執筆活動は頑張りがそのまま結果に繋がるか、というと、はっきりとそうだ、とは断言できないのが現状です。


 私も公募やコンテストで落ちるたびにくさくさと落ち込んで、病みかけました。


 ですが、文句を言ってもしょうがないので結果が出るまでひたすら書き続けるしかない。


 私の場合はトータル8年かかりました。


 体感では、長かったかな。

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館西夕木の書籍化までの長い長い道のり 館西夕木 @yuki5140

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