卒業、出会い、そして卒業

卒業、出会い、そして卒業

卒業か元気でやれよお前こそ桜と涙が散って消えゆく

四十人四十色もいるけれどなぜか魅かれた君の横顔

学園祭君の姿に目移りしミスもしたけど君が笑うなら

目を閉じて浮かぶ笑顔が眩しくて寝るに寝られぬとある日の夜

「好きです」と言った声すら心臓の音がかき消し聞こえぬ返事

「私も」と貰えた返事を延々と反芻しながらくるまる布団

おはようのそのメッセージがあるだけで幸せすぎるとある日の朝

どこに行く？二人で歩く田舎道目的地など必要なくて

図書館で肩を並べる君と僕勉強になんて集中できない

さざ波と人の多さに目を引かれどこ見てるのと耳を引かれる

ブラックを飲めない君を笑うけどごめんほんとはかっこつけてた

うちに来る？平静装い誘う僕過去最大に心は熱い

D判定残酷な結果示す紙僕の自信を奪いクシャクシャ

大学は同じところに行こうねと笑う君見て上手く笑えず

夢があるそう告げる僕に君は泣きそれでも笑って「あと半年だね」

あの日から少しだけ距離ができたかもぎこちなさ残る二人の時間

調子どう？一人の時間が増えたけどそれでも気になる君のことだから

どうだった？合格だった？よかったね！私も受かった！ほんとに良かった！

笑い合い泣いて怒って抱きしめて大好きでしたありがとう君

何度でも桜が僕を祝うけどこのしょっぱさは慣れない卒業