第14話


「ボー。死んだのか…?」


 魔王の屍に話しかける。


「はは。まぁ、生きてるわけないか。」



 ╋╋╋╋╋



「シー? …くそ。あいつは負けたのか。」


「はは。ヤミ、まさか裏切るとはな。」


「……シー。殺すのか?」


 ヤミは今捕えられている。

 魔王側に寝返ったはいいものの、流石にそのまま信用されることはなかったようだ。


 というわけで、ヤミを解放する。


「おい? 何やってるんだ、シー。」


「魔族に乗っ取られてたことは知ってるからな。」


「…知ってたのか。」


「あぁ。ボーが話してた。」


「そうか。」


「ほら、行くぞ。」


「相変わらず、強引だな。…行くか。」



 ╋╋╋╋╋



 この旅は、今日で終わりだ。

 楽しかったような、苦しかったような。


 なんとも言えない気持ちがこみ上げてくる。


 久々に、この国にも帰ってきた。



「久しぶりだね。ボー。」


「ほんっと、久しぶりだな! シー。」


 長らく合っていなかった、二人にも会う。


「そうだな。ボー、フェイス。」


 しばらく、雑談していた。すると、ヤミに声をかけられる。


「シー。準備が終わったぞ。」


「ああ、ありがとう、ヤミ。」






『勇者四人、ここに眠る。』





 ここは、俺たちの墓だ。

 俺の、仲間が眠る場所。


「安らかに眠れよ。」


「ああ。おやすみなさい、だ。」


 そう。これはある種の告別だ。


 全てのしがらみとの。

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僕たちの戦いは、まだまだこれからだ⁉︎ 灯火(とうか)@チーム海さん @UMIsandayo

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