短歌といえば恋歌と相場は決まっていても
そのすべてが明るいものではないでしょう
恋も人生、いろいろあるものです
青い海も、その底は暗く、沈むほどに深い闇がどろどろと
それを見せないからこそ美しいともいえます
人の心の奥底はきれいなだけじゃない
でも、それを抱えて、それを隠して、人は生きている
作者さまのほかの作品を見れば、その人生が如何に波乱であったか知れ、それだからこそ今を強く優しく生きていらっしゃることも分かります
「酸いも甘いも」、「毒々しくて、私らしい」と詠んでみせられる、作者さまにしか表せられない短歌の数々です