第2話 自由の想像
「天使じゃないんだ、、、」
「気になるのそこじゃないよね?」
女神は呆れたように言う。
「それで、自由の女神様がどうしてこんなところに?それと自由にしてくれるって、、、」
「もう!うるさいな、、、とりあえず『上』に行こっか!」
「上?」そう言うと、女神が僕の手を握った。柔らかい、、、と思う暇もなくそのまま女神は空へと飛び上がった。
飛びあげた瞬間に目をつぶってしまったのでどうなったのかは分からないがいきなり周りが静かになった。少し暖かい気もする。
女神が「もう目を開けてもいいよ。クスクス」と言うので僕は目をそっと開ける。その先にはまさにギリシャ神話のような(詳しくは知らないが)雲の上に石造り?の神殿のような場所がある。
「ここは?」
「あそこの『女神の御殿』に行ってから話をするよ」そのまま女神は飛んで行った。不思議と風圧を感じないのは女神の力なのだろうか?早速僕は女神に質問をする。
「ここはどこで君は何なの?」女神は少し面倒くさそうに話す。「まぁよく分からないよね。とりあえずここは神の御殿。女神と候補生が集まる場所。そして私はさっきも言った通りだけど自由の女神。」
「候補生?僕は候補生って事でいいのかな?」
「そうそう。意外と物分りいいタイプなんだねー。候補生っていうのは女神試練を受けられる人の事ね。つまり君は私に選ばれたの。」
よく分からないがつまり僕は女神試験というものに強制参加させられたということか、、、なんと勝手な。「でも僕は学校もあるし無理だよ。第1なんで僕を選んだのさ。」
女神はもう面倒くさいということを隠そうともしない態度で話し始める。悪いのはそっちだよな?
「下では君の存在は今はいないことになるの。その他もだいたいそんな感じで都合が良くなるの!じゃあもう参加でいいね?」
「い、いやちょっと待ってよ!試験って何をやるのさ!内容も分からないのにいきなり分かりましたーなんて言うはずもないだろ?」
「チッ」今舌打ちした?育ちが悪いのか、それとも女神ってこんなものなのか?
「女神のTOPになるために試験とか候補生と戦ったりするのー。もーいい?なんかムカついて来たわ」
「いややっぱり参加はできない。」
「はぁ?ここまで聞いたのにやらないの?なんで?時間返せよ!」やっぱり女神ではないのか?悪魔の方が似合う態度なのだが、、、
「だって僕が戦ったりするメリットがないじゃないか。君が女神のTOPになるためになんで僕が試験なんか受けなきゃ行けないんだよ。」
「それはそりゃ、!あっそうかー。アレを説明してなかったね。女神のTOPになった時の候補生は下で叶えたいことを何でもひとつ叶えることが出来るんだよ。それがどういう願いでもね。」何でも?それは、、、。「というか早く参加するかしないか答えて。この受け答えにみんな飽きてるから。」「みんなって誰だよ?」
「私とその他大勢の人達だよ。」その他が大勢いるのかは後回しとして。「やるよ。その試験受ける。」
「本当!?君はやってくれると信じていたよ!もう時間がなくって、、、良かったー!」すごい喜びようだ。焦っていたのはそういうことなのだろう。
こうして僕は試験に参加することとなった。
自由になるために。世界に自由を作り出す為に。
(ー塚本 本、採用試験合格ー)
第6女神試験 しばぐるめぇ @HASAMI8331
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