3話 

『え?雑魚じゃんw』『あんな雑魚は、足手纏いになるねw』

そういう言葉が降り注いできた。

ジュナイは、そんな俺にこう言った。

『大丈夫ですよ。他の方と比べてちょっと力が弱いだけなので…』

「そっそうなんですね…」俺は、ちょっと悲しかった。

黒色…1番弱い階級だと言うこと。

しかも、薄いってなると、よほど弱いんだろうな。

なんだか、自分だけが不幸になってるのでは?

っと言いたたいが…言えないので、心にしまっておく。ついていないな。

ジュナイは、俺を見ながら言った。

『あなたも紛れもない勇者です。力がなくとも、頭が賢ければ頭脳で

戦うこともできますしね!大丈夫ですよ!私が保証します!』

「ありがとうございます」

『では、王宮の案内を行いますが、先ほどのあなたは私と一緒に来てくださいね!』

「わかりました。」

『では執事、よろしくお願いします』

そういうと二手に分かれていった。

よくある展開で言えば、ジュナイは、俺を追い出すだろう。

理由は…俺が弱いから。無能だから。

沈黙を破ったのはジュナイだった。

『えっと…あなたの名前は…』

「俺の名前は霜雷彩です。」

『雷彩様、先に申し上げますと、あなたはこの世界で一番最強です』

「んぇ???」

『えっと逆なんですよ。先ほど申し上げた通り。』

「じゃあ、あの人たちは…みんな弱いってこと?」

『その通りでございます。』

ジュナイが、キッパリと言った。

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異能力者として転生したけど、無能らしいです… @mdat

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