ー 67話

聖女「......どうなってるのよ!」

ガシャン(壺を割る音)


特級神官「聖女様.......。そのような行動を誰かに見られてしまえば、今までのイメージが崩れてしまいますよ?」

聖女「.......。ハァ。」

聖女「分かったわよ。次からは気を付けるわ。」

聖女「それより、今すぐに勇者様を探して!」

特級神官「申し訳ございません、聖女様。」

特級神官「聖女様は、暫くの間、大人しくしておくようにとの命令が下されております。」

聖女「ハァ?命令ですって?」


特級神官の胸倉を掴んで睨みつける。


特級神官「そのように、私にお怒りをぶつけられても構いませんが、辞めて置く事が賢明かと.......。」

聖女「あのねぇ.......。誰に向かって命令しているわけ?」

聖女「私に命令できるのは........。」


そこまで言って何かに勘付いた聖女は、掴んでいた手を下ろして舌打ちをする。


聖女「なんで今更.....。(小声)」

特級神官「今回の騒動に関してですが、あれは少々やり過ぎてしまったようです。」

聖女「.......だから何?あ、あれのおかげで信者は多く集まったし、多くの寄付金まで手に入れたのよ?私のおかげよ?感謝してほしいくらいだわ。(震え声)」

特級神官「はい、存じております。」

聖女「それなのにこの仕打ち?(震え声)」

特級神官「はい。そうでございます。」


丁寧にお辞儀をした神官は、聖女様に掴まれてヨレヨレになった部分を直す。


聖女「あんた達が私をね......。ただの小娘か何かにしか思ってない事なんてうの昔から知ってるの。でもね、私はそんな底辺の存在なんかで終わって上げない。」

聖女「私が使途になったら、舐め腐ったお前らを絶対先に潰してやる。」

特級神官「聞かなかったことにしておきます。」

聖女「はぁ.....メイドも持って帰れなかったし、あの生意気な魔側の奴も殺せなかった......。」

聖女「それに......皇太子......あいつなんで死んでないのよ?」

特級神官「...............。」

聖女「あいつさえ死んでいれば、全部うまくいったのよ。(小声)」


コンコン(ドアを叩く音)

聖騎士「聖女様、お話がございます。」

聖女「今は、そんな気分じゃないわ。入って来ないでくれるかしら?」

聖騎士「......カール様からのご報告です。」

聖女「ッチ。」

聖騎士「.........入ってもよろしいでしょうか?」

聖女「構わないわ。」

聖騎士「失礼いたします。」

ガチャ(ドアを開ける音)


先ほど、聖女様が荒らしたはずの部屋は、聖騎士が入る前にいつの間にか綺麗に整えられている。


聖騎士「カール様からのご報告なのですが、資金なんていらないから、さっさと人間を連れてこいとのことです。」

聖女「ふふ.....そう。」

聖女「本当に舐め腐ってるわねあの研究者。(小声)」

聖騎士「あの....何か?」

聖女「なんでもないわ。」

聖女「カールには、私は謹慎処分を受けている最中だから対応できないと伝えておいてくれる?」

聖騎士「聖女様が謹慎処分.....ですか?」

特級神官「聖女様は、隣国へのお仕事を終え大変お疲れのようです。暫くの間休養が必要ですので、そうお伝えしてください。」

聖騎士「か、畏まりました。」

聖騎士「それでは、失礼いたします。」

バタン(ドアを閉める音)


聖女「はぁあ、つまんないわね。」

特級神官「ご本でもお持ちいたしましょうか?」

聖女「それより、ストレスを発散できるモノがいいわね。」

特級神官「.........善処いたします。」


------------------------------------------------------------------------------------------------


本棚がどこまでに続く広い広い空間。

そんな空間で、忙しそう手を動かしながら何かを書いているウサギさんがいます。

真っ白な耳の生えた、真っ赤な目をしたウサギさん。

「あれ?なんでこんなところに記録が.......。」

おっと気付かれてしまったようですね。

それでは、皆様またお会いしましょう。

いずれ皆様がここまで辿り着く事を願っています。


Name:表示不可

種族:人

職業:聖女

Level:表示不可

Skill:......./聖力(伝説級)[聖に関する技能統合]/神聖[神聖に関する技能統合]/聖なる威圧

称号:...../聖女


<ネタバレにならない程度でサクッと解説コーナー!!!>

「どうも書架に飾るを書いている白ウサギです。」

「皆様、お久しぶりですね。」

「はぁ......システムに不具合が生じておりまして、いろいろ大変なことになっておりました。」

「一応、自動で投稿されているようになっているはずなので、記録の方は大丈夫でしょう。」

「それから......何かおかしな事でもありませんでしたか?」

「時空の書なんて言う。私の知らない"目次"が付け加えられているのですが......。」

「それに私の方でいくら記録を見ようとしても文字化けしていて........。」

「まぁ......第67話は普通に話の流れが進んでいるので大丈夫なのでしょう。」

「それでは、本日は以上で報告を終了させて頂きます。」

「いろんな質問やコメントをお待ちしております。」

「いつでも、どんなのでも歓迎です!」

(ただ、ネタバレを含む解説は出来ませんので悪しからず。(小声))

「さようなら~。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る