ー 39話

店員「オキャクさん、そんなところで寝られたら困るアルヨ。」

「ん~、どうしてぇ?」

店員「ソコ寝るとこ違うアル、テーブルアルヨ?」

外にあるテーブルの上に寝転がっているやつを見ながら、店員は退いてほしいと言う。

「そっかぁ~、でもぉ~、ボクは眠いから~知らな~い。」

店員「とんでもないオキャクさんアル、とっとと動くアルヨ。」

うーん、うーん、と言いながら、テーブルの上に寝転がる邪魔なお客様を退けようと、身体を押すが全くびくともしない。

店員「もぉ、退いてほしいアル!ハヨ動けアル!」

怒りながら退いてほしいと言うが、まったく聞く耳を持ってくれない。

「や~だ。どかない、動かない。」

そう言って店員のいう事を聞かないまま、テーブルの上で寝てしまった。

店員「とんでもねぇオキャクさまネ。」

困っていると店員が戻ってくるのが遅くて心配した大男が店の奥から出てくる。

大男「おい、どうした?なんかあったか?」

店員「このオキャクさんが邪魔アルヨ。」

と言ってテーブルの上に寝転がるお客さんを指差す。

大男「兄ちゃん?いや、姉ちゃん?」

とそのテーブルの上に寝転がるやつを指さしながら店員の方を見る。

店員「ワタシは知らないアルヨ。テンチョウハヤクどうにかしろアル。」

と言って邪魔なお客さんを指さしながら店長に命令する。

大男「あ~、おいそこの邪魔なガキ、今から店始めるんだからテーブルで寝てねぇでさっさと退け。商売出来ねぇだろ?」

そういうと、う~んと唸りながら、こちらをじっと見つめてテーブルの上に座り、やっと聞く耳を持ってくれる。

店員「そこは、ネルとこ違うアルけど、座るとこでも無いアルヨ。」

怒りながらもそういうが、店員のいう事はまったく聞いてくれず、その邪魔なお客さんが喋り出す。

「さっきからうるさいな~、ボクが気持ちよく寝てるだろ?」

あまりの自分勝手な物言いに店員は、ポカンと口を開けてコイツ何言ってるアル?と店長の方を見る。

大男「あんなぁ、寝るのは好きにすればいいけど、ここで寝るのは辞めてくれ。今から商売が出来なくなっちまう。」

と言って店長は、その邪魔なやつを追い払おうとシッシと手で追い払うジェスチャーをする。

「ん?なに?今から働くの?」

大男「そうだ。今から俺らは、働いて金稼ぐんだ。ガキは邪魔だから帰れ。」

店員「ソウアル。帰れアルヨ。」

そう言って追い払おうとすると、

「ねぇ、働くのやめようよ?」

と言ってまたテーブルの上にまた寝転がる。あまりの物言いに店長が腹を立てて掴みかかろうとするのを店員が抑える。

大男「何言ってんだこのクソガキ!」

店員「マズイアル、こんな大通りで喧嘩したら店の評判、チノソコネ。」

「だってぇ、今からここで働かれたら、うるさくてボクが寝れないし~。」

「働くのって疲れるし、だるいでしょ?」

と寝転がりながら説明する。

店員「典型的なダメ人間アル......。こういうのをニートって知ってるネ。」

「イイねぇニート、良い響きだ~。」

店員「ナンかこいつ腹立ってきたアル。」

と言って今度は、店員が殴ろうとするのを店長が抑える。

店員「テンチョウどうスルネ?」

大男「困ったなぁ.....。」

と腕を組んでどうしようかと考えていると、

「ふぁ~、良く寝た。じゃ~ぁねぇ。」

と言っ、やっと邪魔なお客さんがテーブルから降りて消えていった。

店員「ナ.....ナンナノネ。ジャパンニーズなお国の人はアンナなのネ?」

と店長の裾を引っ張りながらさっきのお客さんを指さす。

大男「いや....俺もそのジャパニーズだが、あんな無礼な奴見た事ないぞ。」

と言って首を横に振る。

まぁ何はともあれ、邪魔なお客さんが消えた事でお店の問題は解決したわけだが、どっと疲れが出てきた。

店員「ワタシ今日は疲れたネ。」

大男「俺も今日は、気分悪いしゲームは辞めるか?」

店員「ソウネ。辞めるアルヨ。」

と言って店仕舞いもせずにログアウトした。


「どうして皆仕事、仕事って働くんだろうね~。」

さっきよりも良い寝場所を見つけて、寝転がり空を見上げる。

「そうだねぇ~、大変だし~、疲れるし~。働くなんてナンセンスだよね~。」

と言って寝転がっているプレイヤーを上から見下ろして笑う。

「良い天気だし~、こんな日は、寝るに限るよね~。」

と言いプレイヤーは目を瞑って寝る。

「でも~、君っていつも寝てるよね~。」

と言ってニコッと笑う。

「そうだね~。」

「もう、返事するのも"だるく"なってるじゃ~ん。」

「アハハ~、大正解。」

「それじゃぁ、お休み。」

「おやすみ~。」

と言って木の陰に寝転がって寝てしまう。


ブラン「ダブルショット!」

ブラン「そっち言ったわよ。」

ダリル「おう!ユーマそっちは、任せても大丈夫か?」

ユーマ「はい、大丈夫です!」

クロウ「俺も手伝うぞ。」

NPC「君達!やるじゃないか!その調子で護衛を続けてくれ。怪我とかしてる人がいたら、私に言ってくれ。ポーションは、無料で提供しよう!」

そんな感じで護衛クエストのモンスター討伐は、あっけなく終了した。

ダリル「うっし、なかなか良い感じだったぞユーマ!」

と言ってダリルがユーマの肩を叩いて、グっと親指を突き立ててGOODのポーズをする。

ユーマ「ダリルさん、ありがとう!」

ブラン「ユーマ君、ゲームは久しぶりって言ってたけどゲーム上手だったわよ。」

と言ってブランさんも褒めてくれる。

クロウ「俺がいなくてもユーマは、大丈夫だったな。」

とクロウさんも褒めてくれているけれど、クロウさんがいい感じにアシストをしてくれたのが大きい。

ユーマ「クロウさんのおかげです。格闘家ってすごいんですね。」

そう言うとクロウさんは照れながら、

クロウ「だろ?アッパーカットとかかっこよく決めれてだろ?」

と言ってシュッシュと言いながら拳を前に突き出す。

ブラン「ほらほら、調子乗らないの。」

ダリル「そんじゃぁ怪我したやつはいないか?」

ユーマ「俺は大丈夫です。」

ブラン「私も大丈夫よ。」

クロウ「俺も問題ない!」

ダリル「それじゃぁ出発するか。もうすぐでえーっと。」

ブラン「カフカルでしょ?カフカル。」

ダリル「そうだった。カフカル!」

ダリル「そこで今日は、終わりにするか。」

ユーマ「了解です。」

ブラン「賛成。」

クロウ「俺もそれでOKだ。」

と言う感じでカフカルに到着したら、皆ログアウトしてしまった。

俺も、今日は疲れたので一通りアイテムの購入や、装備の交換などをしてログアウトする。結局、アークさんは一度もログインすることは、無かったのであった....。


PlayerName:ユーマ

種族:人

職業:剣士

Level:21

Skill:Healing/王国騎士流体術(初級)/Meditation(瞑想)/Slash(斬撃)/High Slash(高斬撃)/Double Slash(二連斬)/Horizon Slash(ホライゾンスラッシュ)/Magic Control(魔力操作)(初級)/Boost Slash (斬撃上昇)/Hideing (身を潜める)/Search(索敵)/Magic Regulation(魔力調整)

称号:プレイヤー/竜の心呪/妖精の歓迎


PlayerName:ダリル

種族:竜人

職業:剣士

Level:29

Skill:不明

称号:不明


PlayerName:ブラン

種族:森人

職業:弓士

Level:32

Skill:.../Double Shot(ダブルショット)

称号:不明


PlayerName:クロウ

種族:獣人

職業:格闘家

Level:32

Skill:.../昇上拳竜(初段)/鋼拳(中段)

称号:不明


<ネタバレにならない程度でサクッと解説コーナー!!!>

「どうも書架に飾るを書いている白ウサギです。」

「仲間と協力していい感じにゲームを楽しめているようで良かったですね。」

「カフカルという事は、次はヴィギルアでしょうか?」

「もうすぐシスターさんにも会いに行けるという事ですね。」

「え?なになにいつもは、これくらいで新しい書が書かれているのに、今回は長過ぎだって?」

「そうですね.....。切りのいいところで次の書を書きたいと思っているため、もう少し先になりそうです。」

「それでは、本日もサクッと解説を終了いたします。」

「いろんな質問やコメントをお待ちしております。」

「いつでも、どんなのでも歓迎です!」

(ただ、ネタバレを含む解説は出来ませんので悪しからず。(小声))

「ばいば~い。」

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