第2話ダンジョン

「ありがとう、本当にありがとう。その答えが聞けて本当に良かった。」


王様は涙を流して感謝した。


「帰れないから、しゃーなしだからな勘違いすんなよ!」


「もぉー、夢ったら。そんなにツンケンして。ツンデレですか〜?」


「う、うっせー!心は黙ってろ!」


なんだか、こうしてみるとこの双子可愛いな。本当に高3かよ。そんなことより……。


「王様、これから俺達は何をすれば良いのでしょうか。」


「君達は、これからレベリングをしてもらう。もちろんわしらも君達をサポートしよう。そして、無理に敬語を使う必要は無いぞ。」


「りょーかーい。王様これこらもよろ!」


恵がきまりのない返事をする。お前に関してはほぼ敬語と言える敬語を使ってないだろ。


それから、俺達は城の部屋をもらいそこで生活するように言われた。俺達はそれぞれの部屋に行き明日の朝にまた、王様のところに集合となった。


「にしても、なんで恵と同じ部屋なんだよ。」


「なんでとはなんだよー。僕は勇気君と一緒で嬉しいぞ!うりうりー。」


「やめろ、顔をつつくな!」


どうやら、部屋が一室足りなかったらしく、くじ引きで俺と恵が同じ部屋になった。


「空いてる部屋明らかにまだあっただろ。王様のケチ。」


「まぁまぁ、そうゆう運命だったんだよ!」


「どんな運命だよ。」


そんことより、ここには温泉があるらしい。温泉好きの俺には最高だ。丁度いいし、男同士裸の付き合いで恵を風呂に誘うか。


「恵どうだ、一緒に温泉でも行くか?」


「変態!一人でいってらしゃーい!」


「誰が変態だ!しゃーね。一人で行ってくるよ!」


そういうわけで温泉に着いたのだが、中々広い。流石お城。普通の温泉とは段違いだぜ。そして、サウナがついてるのもありがたい。


俺は体を流し、肩まで湯につかりリラックスしていた。


「あー、これだから温泉なやめられないぜ。」


「だよなー。まじ最高。」


「うぉっ、焔いつのまに!」


いつのまにか、俺の隣に焔が座っていた。焔を見ると、空手部で鍛えられた見事な体に目がいく。


「何だ勇気?俺の体に見惚れたか?」


そんなことを言って、立ち上がり見事な筋肉を自慢してくる。どうやら、下の方も立派な物を持っているようだ。


「なぁ焔、どう思う?」


「どう思うとは?」


「帰りたいか、元の世界に。」



俺達は突然こんなところに連れてこられ、帰れないと言われるのだから不安でしかない。俺たちには、家族がいて帰るべき場所がある。


「みんな、現実を受け入れてるんだよ。俺だけが弱音吐いたってしょうがねぇしな!」


「本当に明るいやつだな。お前がいてくれて俺は良かったぜ!親友!」


「あたぼうよ!親友!」


本当に焔がいてくれて良かった。後から城の人に聞いた話なのだが、焔がみんなの事を励ましてくれていたらしい。


焔は学校でも人気者で、みんなの事を笑わせていた。あいつはどこに行っても変わんねぇな。


こうして、俺は部屋に戻り寝るのだが……。


「恵もう少し離れろよ。」


「別にいいじゃん。こうした方があったかいでしょ!」


ベットが一つしかないから二人で寝てるのだが、恵がずっとくっついてくる。ベットはダブルサイズなのでそんなくっつく必要は無いのだが、


「くーくー……」


恵が寝てしまった。仕方なく、強引に離すのだが寝相が悪いのか、すぐに戻ってくる。結局くっついたまま寝るのだが、


めっちゃっ、いい匂いがする。そして、体も華奢で柔らかい。中性的な見た目をしているとはいえ、こいつ本当に男かよ。なんか匂いもシャンプーとかじゃなくて女子特有の甘い香りというかなんというか。


まさかこいつ、、まさかな……。


その後すぐに眠りにつける訳もなく少し意識しながら、時間をかけて眠った。時々、誰かに見られているような視線が一番怖かった。



「みんなおはよう、では早速レベリングをするための場所に連れて行こう。」


朝になり、身支度をすませ王様の所に行くなりレベリングをするための場所に俺達は案内された。


案内中にレベリングの説明をされたのだが俺が、知っているようにモンスターを倒してやるらしい。弱いモンスターから強いモンスターにかけて経験値の量があがる。そのための場所が


「ここじゃ。これが、レベリングをする場所ダンジョンだ。」


城下町を抜けた誰もいない山奥に神殿のようなものが建っていた。


「ここは、ほんの入口じゃ。ここから、もっと下に繋がっておる。下に行けば行くほどモンスターは強くなり構造も複雑になる。一応わしらが知っている限りの地図を渡そう。」


と言って、大分でかい地図を渡してきた。ほんとにどんだけ下に繋がってんだよ。


「それじゃわしはここらで退散とする。ここにこの国最高の魔法使いと最高の騎士を置いて行く。あとは頼んだぞ、エルダ、ダルト。」


「了解しました!」


王様は帰り変わりに明らかに魔女って感じの女の人と、明らかに騎士って感じの男の人が残った。























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𝐒𝐜𝐡𝐨𝐨𝐥クエスト 碧海海月 @ryomi_4649

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