悪役令嬢、ならずに終わる

グレンディ

第1話

大学2年生である私、三日月麗華はバイトもせずボケーと過ごしていたが、その人生はダンプにはねられてあっけなく終わってしまった。そのはずだった。ふと目を覚ますと見知らぬ風景だ。


私、死んだはずでは?これは夢かと思いつつベッドから起き上がり鏡の前の自分に驚愕した。本当に私?幼女じゃん?しかもこれは将来絶対に美少女になる顔だ、うん間違いない。


何か得した気分でいると扉が開き大人が入ってきた。

「奥様、ラナ様が目を覚ましました!」

ラナって私のことか?

そう思ったのもつかの間、ラナの両親と思われる男女が私を抱きしめうれし泣きをする。状況はよくわからないが何か私はずっと眠っていたようだ。


そんな出来事から年月が経ち、私はこの世界が愛読書である「パルスター帝国の栄光」の世界とよく似ていることを知った。そして私はいわゆるヒロインを邪魔する悪役令嬢ということも分かった。


私は面倒くさいことに関わりたくないので、ヒロインがいる学校の入学試験を白紙で提出して無事落ちた。


さて、これからの人生、どうやってのんびり過ごそうか。考えるだけでワクワクしてきた。

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悪役令嬢、ならずに終わる グレンディ @artaiueo

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