記憶力

ゆっくりはじけた手のひらが

君に忘れられる

痛む

小さな海馬では

熱の方角を間違える

やわらかい呼吸は

私を溶かすことで

朝になる

たくさんの人が頬をつくとき

君の所在が暴かれ

それを伸ばせば

ちょうどいい大きさの挨拶だ

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