とある小国で開かれる、即位式の裏側で。主役である新たな女王であるラケルは、母のイライアとともに、その瞬間を待っていた。新たな女王の回想から、「母」である元王妃の実像に迫る異世界ファンタジー。遠い世界のお話ですが、娘の気持ちに共感できます。国としての在り方やこの先の歴史など、難しいことは抜きにして、娘は母に輝いてほしいと願うものです。それは、王妃でも、共働きでも、専業主婦でも、変わらないのだと思います。