世間の常識や、いわゆる一般的に“普通”と思われるような事柄。
それらは幼い頃から、当然の教えとして周りにあって、そこからはみ出ることはいつの間にか難しくなるものです。
日本人は、“普通”や“皆と同じ”が良しとされることがまだまだ多いですから。
でも、ありのままの自分が、世間の“普通”とは違っていたら……。
ありのままで生きることは、言うほど簡単なものではありません。
悩む子のリアルと、見守る母。
この物語では、子の成長する過程を母目線で書かれていますが、誰もが突き当たるであろう問いが描かれているように感じます。
自分の家族が、周りの大事な人が、もしも“普通”とは違うと悩んでいる時。
私なら、貴方なら、どう受け入れて、どう寄り添うでしょうか?
感動の結末と共に、そんな問い掛けと、未来への願いを投げかけられたような読後でした。
お勧め致します。