短い小説ながら、美しい文章によってテーマがありありと伝えられ、その度量に衝撃を受けました。非常に面白かったと同時に、参考にしたいと思う作品です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(173文字)
踏み台にされて砕けたクッキーは、きっと優しい味がする。人を虜にする白砂糖みたいに、誰かを駄目にはしないだろう。スポットライトの当たらなかった音楽の庭から聞こえてくる音色も、きっと優しい音がする。その音色は誰のことも踏みつけないだろう。