その時、叔母さんには見えた!

その時、叔母さんには「音楽の庭」に続く道が見えた。だから、道が消えないうちに、飛びださねばならなかった、のだと思う。洗濯ものを乾燥機に入れたままでも。
叔母さん、四十代まで、どんなにか辛かっただろう。見えるのが、遅すぎたくらい。
でも、自分の行きたい場所に行かれて、よかったね。人の世界に未練はないのでしょ。だから、あのオルゴールはもう鳴らない。