素人の俳句

テーマ：夏祭り

　夕闇に紛れ烏（からす）が飛び去った

　浴衣着て帯を締めたらお嬢さん

　慣れぬ下駄それでもカラコロ鳴らしてる

　祭囃子鳴り止まぬ太鼓魅了する

　懲りないね頭痛が起きてもいちご味

　名人はこよりを水に浸（つ）けないの

　しくじった型抜き睨（ね）めつけ項垂（うなだ）れる

　腰掛けて祭りの夜を俯瞰（ふかん）する

　焼き蕎麦を口元べっとり笑顔の子

　打ち上がる花火が写真機（カメラ）に収まらず

　人の波押され退（ど）かされ元の位置

　疲れども手花火（てはなび）蝋燭（ろうそく）待ち焦（こ）がれ

　手が震え線香花火ぽたり落つ

　金魚すくい袋の中で死んでいた

　暗がりの帰路（きろ）に遠くでひかる星（ほし）