進展

「ゆうきくん電話好き?」とメッセージが来た。



僕は自分の声が嫌いだ 誰かが撮影してる時に入る自分の声が気持ち悪くて仕方がない。 こんな声聞かれて引かれるのが怖い。 だから「自分の声が嫌いだからあんまりかなあ」と送信した。

優奈ちゃんは「そっかあ」と言い残念さが伝わる文を送信してきた。


僕は不思議と納得いかなかった。 というか欲を言うなら優奈ちゃんと電話がしたい もっと優奈ちゃんを知りたいと思った。 だから僕は「でもゆなちゃんとなら電話してみたい」と送った。

優奈ちゃんは僕の願いを承諾してくれた。

「かけてきて」と言われるが電話のボタンを押すのが緊張する。 引かれないか心配。嫌われたくない。 そう思いながら電話をかけた 。

電話をかけて優奈ちゃんが出るまでの体感時間は5秒程だが2分くらいに感じた。

「もしもし...」僕から言葉を発すると優奈ちゃんは「全然声変じゃないじゃん!」と可愛い声で言ってきた 。 優奈ちゃんの声からは僕に嘘を感じさせなかった。それからも正直ひたすらに優奈ちゃんは可愛かった。

もうこの時点で僕は優奈ちゃんの事が好きだったんだと思う。



電話をした時間は夜中の0時それなのに気づいたら朝の4時だった。 それくらいに優奈ちゃんとの会話は盛り上がった。 優奈ちゃんは「こんなに電話続いたの初めてなんだけど!」となんだか嬉しそうに報告してくれた。 その日はお互い眠くなってきたため電話を辞めることにした。

「明日も電話したい」優奈ちゃんは電話が終わったあとにそう送ってきた。

それからも毎日優奈ちゃんと電話した 僕の毎日の楽しみが優奈ちゃんとの電話になるくらいに日常化してきていた。

そんなある日電話をする前にDMで優奈ちゃんは胸が痛いと言い始めた 。

「大丈夫?何かあったの?」と聞くと

優奈ちゃんは「恋の病かなあ、笑」

と返ってきた。

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