ミギマキノ蝸牛姫
名無し/筆名考え中
ミギマキノ蝸牛姫
高校のノートに残った
アジサイを
僕の死を嘘つき月下で捧げたが
「当然よ」据わった貴女は泣いていた 僕は求めた谷崎の「魔術師」
平日の雨の日だから本を読む 彼らは体育僕らはカフェ
橋の下つきあい決める
東京が最高速のフッテージ 一万五千の新幹線から
あるんだな田舎者には大東京 笑う彼女とダブチを食らった
丸二日管を巻いたが両親は 高くくってた僕らの家出
葛藤す進学するのは遥か先 コピー紙の前抱える頭
うでを折る鉛で目を突きゆび撫でる 涎を垂らす勉強机に
カラオケで勉強する阿呆誉め言葉 「漸化式」なぞ歌詞の一節
退学した。耳を塞いだエピフラム 頬を濡らせば音は聞こえぬ
泣いた後自動で剥がれるヒドロゲル 下る箱から丸い家探す
文字の上苔の間で霧ばらい 僕の中心彼女のみだと
君だけが地球を弄れる僕の月
求るは哀れ蝸牛を運ぶカゴ 管に巻いては見つめる卓上
最後の日。清水舞台で希死念慮 続けることは難しいから
二人きり死ぬ筈だった私達 子供ながらに顔出しジンチュウ
ミギマキノ蝸牛姫 名無し/筆名考え中 @turbo-foxing
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