「自身の欲求(欲望)」故に「平穏」を捨て、破滅を選択してしまう人の業、わかる気がします。
この数日は、裁判官や東証職員のインサイダー取引がニュースになってましたし、週刊誌を広げれば、不倫のネタには事欠かない印象です。
私は男性ですが、「男は、必ず「金」「権力」「女」のどれかに弱点がある」と聞いたことがあり、ドキッとしたことがあります。
私が「人を愛すること」を大切に思う、あるいは恋愛至上主義といってもいいのかもしれませんが、「金」や「権力」に溺れる人に比べて、「愛」に溺れる人を批判、非難できないのです。ある種「金」や「権力」は人間の作り出したものですが、「誰かを心から愛すること」は「生きとし生けるものが持つ根本的な欲求」のような気がして、「しょうがないよなぁ」と思ってしまうのです。
太宰治の「御伽草子」という作品で、「カチカチ山」を換骨奪胎した章で、泥船からブクブク沈んでいくタヌキの最期の一言が「惚れたが悪いか!」というものですが、「誰かと誰かが不倫した」という記事を見るたびに、「好きになったらしょうがないやん」と思ってしまいます。本人と、パートナーと、浮気相手の3人にとっては大きな問題ですが、それを周りの人がヤイヤイ言う必要もないかなぁ、なんて思っています。
脱線してしまいました。駄文失礼しました。
作者からの返信
川線・山線さん。コメントありがとうございます。
言われてることは凄くよく分かります。ぼくも、他人の不倫の記事を見るたびにほっとけよ!と思う口なので(なので、ヤフコメとかはイライラする人です)。
結局、どこをどう選ぶかでその後の人生が決まっていくわけなのですが、平穏な幸せを選ぶ人ばかりではないというところが、人の業なんですよねえ。
太宰治の御伽草子の話は初めて知りました。ちょっと読んでみたくなりました笑
お読みいただき、ありがとうございます!
かなり難解なため人を選ぶ作品でしたが、好意的に読んでもらえて良かったです!
昔、ホラー小説にハマっていたときに本作に出会ったのですが、ドロドロとした粘稠性の高い気持ち悪さを未だに脳が覚えています。
沼田先生の筆力すごい……。
しかし、いま読み返してみて疑問に思ったんですが、ミハルが入っていた冷蔵庫は胎内の暗喩なんですかね?
温かい有機物で構成された人間と冷たい無機物である冷蔵庫を対比させているのかな?
でも、だからなんだって話ですが。
う〜む、難しいなぁ。
作者からの返信
マルマルさん。コメントありがとうございます。
胎内の暗喩はそうかもしれませんね。ぼくも読んでいる時には思いもしませんでしたが。
この小説。いろんなところに対比のテクニックが使われてる気がします。ジョウガンと悠人もそうかなと。