第18話 狩られるのは人間
今回はシュワルツェネッガーのプレデターについて書くのですが、このエッセイで映画について書くのはまだ2回目だということに今更ながらに気づきました。
最初はロッキーについて書いたので、筋肉つながりで!というわけでもないのですけどね。
なんか、もう有名すぎて見たことの無い人の方が少ない映画だと思いますが、ぼくこれが好きなんですよねえ。
以下、少し映画の内容に触れてみます。
満天の星が輝く宇宙。その中を飛んでいって地球に落ちていくUFO。
そして、海の上を飛ぶヘリ。孤島。そして、他にも数機のヘリ。それらを見つめる司令官。ヘリから降りてくるただ者ではない人々。そして、ヘリから最後に降りてくるのが我らのシュワちゃんw
これが、この映画のイントロです。
違和感のある、だけど普通では無いものが組み合わせられ、とにかく尋常じゃ無いことがこれから起こりそうだな、ということが伝わってくるシーン。ここからワクワクするんですよねえ。
シュワちゃん(ダッチ)の率いる部隊はレスキュー隊で、ジャングルの中にとある国の大臣が乗ったヘリが落ちたため、レスキューに行くという指令を受けています。旧知の仲であるディロンと一緒にジャングルに向かう部隊の面々は、顔に戦いの化粧をするビリー(インディアン)や髭を剃る男、かみたばこを噛む男などなど、いずれも普通の感じではありません。
そして、ジャングルに落ちて粉々になったヘリを見つけるんです。でも、これに大臣は乗っていない。熱誘導ミサイルでやられたらしいヘリは、普通の輸送用ではなく偵察用です。人質の二人が連れ去られているのを見て、ゲリラを追いますが、インディアンのビリーが不穏な雰囲気を感じます。そして、皮をむかれ逆さまになった3人を見つけるんですよ!
死体の一つはグリーンベレーで、どういうことなのかをディロンに聴くのですが、知らないって言うんですよ。そして、他にもおかしいことがあります。死んだグリーンベレーの隊員は四方八方に撃っているんです。待ち伏せじゃない。敵の足跡もない。さらに足跡もなく移動した形跡もない。
ということで、人質の救出に向かうのですが樹上から赤外線で救出部隊を見る謎の敵?が現れます(ここは顔見せというか、チラ見せ程度です。プレデター)。
ジャングルを抜け、ゲリラの集落にたどり着き、集落を急襲する救出部隊。だけど、人質はすでに死んでいて、どうみてもこの国の大臣ではなくアメリカ人……CIAの工作員のようです。
ソ連の軍事顧問らしき奴がゲリラと一緒にいた。こいつは裏がある!ということで、通常の?軍隊もの(もしくはスパイもの)的なパートが続くのですが、この後、皆さんもご存知のプレデターに襲われていく展開が続くのですね。
この映画、今回はずっとテキストを起こしながら見てみました(もう、何回も見てるんでですね)。そうすると、何と言えばいいのか、少しストーリーのバランスがおかしい気もするんですよ。最初の軍隊編と後のプレデター急襲編のバランスとか。でも、通してみると絶妙な感じもするんですよね。
おまけに、登場人物の特異なキャラがそれらのバランスのおかしさを塗りつぶすんですよね。プレデターが強すぎるんですが、それらに勝るとも劣らない攻撃力に特化した特殊レスキュー隊の面々(レスキュー隊なんですよね? という突っ込みはなしで笑)。
この後、チェーンガン(ヘリに着いているような巨大なマシンガン)を持った男ブレインや超人的に鋭い感覚を持つナイフ使いのインディアン、ビリーなんかが、為す術もなくやられていくんですが、ここだけは、ぼく的にはもう少し善戦させてあげた方が話は盛り上がったんじゃ無いか……と不満を抱く展開です。
――で、最後のプレデターVSダッチ(シュワちゃんです)のパートにつながって行く訳なんですが、プレデターが光学迷彩で体を隠すことや体温でこちらを見ていることに気づいて、様々なブービートラップを仕掛け、迎え撃つわけです。
いやあ燃える展開で、対化け物の戦闘シーンのお手本みたいな感じです。ここに行く前に抱えていた不満も吹き飛び、思わず手に汗を握って見入ってしまうという。
プレデターってお金はそこまでかけてないって言われますが(いや、それなりにかけられているだろうと思ってしまいますが)、スタッフやキャスト、みんなの努力と偶然とそれらの化学変化によって生まれた映画の傑作の一つだと思います。
もし、未見の方がいらっしゃったら、面白いこと間違いなしですので、ぜひ、ぜひ見てみてくださいまし。
では、また!
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