第19話 戦闘の達人

 このエッセイ。

 ぼくの趣味(好きな小説や漫画など)を紹介してみようと、ぼちぼち書き始めてみたのですが、結果的にぼくの創作に少なからず影響を与えてるものばかりになっています。


 一回目に「ここでは書きたいことを書きたいように書きますので、興味が無い方にはどうでもいい話が多くなると思います」と書いて、まあ実際にその通りではあるのですが、どうも自分の創作のルーツにあるものを紹介するというテーマがあったということに改めて気づいたところです。


 そんなわけで、今回もぼくが影響を受けたオススメの小説の一つについて紹介してみようと思います笑笑


 これを読んだのは、もう12,3年は前のような気がしますが、皆さんは All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)/桜坂 洋著 はご存知ですか?


 突然、地球を襲ってきた謎の地球外生命体(地球環境を宇宙人に適した毒々しい環境に改造していく建設重機➕戦闘マシーンのような生命体)との戦いに駆り出された新兵の運命を描いた小説なのですが、全編通じてヒリヒリとした緊迫感があります。


 向こうが群れで襲ってくるのに対し、こちらはパワードスーツのようなものを着込んだ軍隊です。圧倒的な力とスピード、防御力で襲ってくるこいつらを倒すには、戦車や飛行機では対抗できないのです。


 一人の新兵の主人公が、あることをきっかけに、時のループにハマリ、繰り返し、繰り返し、何度も死に、最初から始まる狂った現実が一人称で描かれます。


 乾いたハードな文章が描き出す軍隊での息が詰まるような日々は、まさに理不尽としか言いようがありません。


 トムクルーズ主演でハリウッド映画にもなったので、そちらを見た人も多いかもしれません。


 ですが、ですよ!!

 ぼく的には、絶対に映画よりも小説の方が面白いと断言します!!


 小説では主人公が生き返る度、前に死んだ時のことを反省し、戦闘の技術を高めていくんですけど、ここの描写がね、なんか映画は違うんですよ。


 難しいアクションゲームをする時に、失敗したところを反省して二度とその失敗を繰り返さないようにやりますが、主人公は同じように、繰り返す度に自分が死ぬのを回避していきます。


 そして、それを繰り返すうちに、前回と同じ失敗を回避するようになるだけでなく、本当の武術の達人のような域に達していくんです。最初はゲームがうまくなっていく感じだったのが、次第にガンダムのニュータイプのように生き残るための第六感的な感覚が鋭くなり、戦闘技術が磨かれていくという。

 映画はここの描写が甘いんですよね。


 そして、なぜ時間がループするのかというSF設定もきちんとしてあって、物語の面白さに説得力を持たせているんです。


 ネタバレになってしまうので、あまり書けないのですが、この物語は、切ない恋愛ものとしての一面もあるんですよ。変形のボーイ・ミーツ・ガールものとも言えるかも。


 さらに付け加えると、先ほど少し触れたループの設定が、切ないラストにつながっていくんですよね。


 物語の面白さ、SF設定の面白さ、戦争アクションものの迫力、個性的なキャラクターなど、お勧めできる魅力が満載なのです♪


 ぼくも、こんな話を書いてみたいです!と、切実に思います(^^ゞ

 では、では。また!

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