第17話 恐るべきどんでん返し

 ども。お疲れ様です。

 今回は沼田まほかるさんの「ユリゴコロ」という小説について紹介します。


 出会ったのは、もう10年以上前のような気がしますが、読み終わったときの衝撃は今でも忘れません。

 何て言えばいいのか、受ける感情の振り幅が大きいんですよね。

 そして、最後にもの凄いどんでん返しが待ち受けているという。


 主人公の父は末期がん。母は交通事故で亡くなり、妻となるはずだった人は失踪。

父が認知症の祖母を見舞いに行っている際に、主人公が偶然見つけたノート。


 それは、快楽殺人者とおぼしき人の書いた恐ろしくも奇妙な手記。ページをめくるのが怖いのに、先を読むことを辞められない。そんな主人公の気持ちに自分の感情も引き寄せられ、思わず息苦しくなっていることに気付きます。


 もうねえ、その手記を読むのに震えるんですよね。その猟奇的な内容が気持ち悪くて共感できないのに、のめり込むように読んでいる自分に気付いてしまうのです。


 最初に書きましたが、この話の本筋は物凄いスピードで話が転がっていく(どんでん返しが待ち受ける)、後編です。


 これから読む人がいるといけないので、詳しくは書きませんが、ぼくはあらゆる登場人物たちに感情移入してしまって、胸が締め付けられ、最後涙が止まりませんでした。


 人の行動や感情は割り切れないことが多いとは分かっていますが、決して変わらない心というものもきっとあるのだと。読み終わってそう思わされた物語だったんですよ。


 グロいのが苦手な人にはお勧めしませんし、万人が面白いと思うかどうか自信がありませんが、ぼくはとても面白かったんですよね。


 よかったら、手に取ってみてください!!

 今回も短いですが、こんな感じで。

 では、また!!

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