第4話

「ゴメンナサイ」

わたしは学食で長五郎さんはじめ

運命のひと同好会の男どもを

かたっぱしからふっていったの。

「いいの、里佳子?ほかのダメンズたちは

別として長五郎さんふっちゃって。あとで後悔

するわよ」

奈美子が心配してくれているみたい。

持つべきものは友人ね。

でも、自分の心配をしたほうがいいと思う

んだけどね。

「ゴメンナ」

そう言いかけてわたしは目を大きく見開いたの。

そこには高校時代の初恋の人

新島新(にいじまあらた)くんがいたから。

「よう、里佳子、久しぶり」

「新くん。海外に語学留学したんじやなかったの」

「ちょっとわけありでな。早めに帰国したんだ」

以前は何とも思っていなかったのに

なぜだか新くんのことがそのとき

輝いて見えたの。

「新島新か。よーく覚えておくぞ」

長五郎がななにやら不穏な空気。


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ゴメンナサイの里佳子 @k0905f0905

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