第5話 テレビで大活躍? の石丸さん
都知事選が終わり、石丸伸二氏のテレビ出演が増えています。動画やライブ配信では石丸さんの単独出演か、著名人との対談が多かったので、バラエティ番組で多くの出演者と絡んでいるのは新鮮な姿でした。
特に関西ローカルの「そこまで言って委員会NP」ではアクの強い論客たちを目の当たりにして、タジタジになっていました。その辺りのことは、すでにネットニュースで数多く取り上げられていますね。
ネット記事では、石丸さんを叩きたい、もしくは石丸さんを叩く方が面白いと思っている人が多いのか、切り取り記事や石丸さんに批判的な論調が目立ちます。しかし、そういう情報操作に近い「世間の声的な意見」に影響されてはいけません。
この記事では、筆者の個人的な見解を述べますが、判断はあくまでも読者のあなたにお任せします。
<選挙後の報道番組でのインタビューで炎上した件について>
各局のアナウンサーやコメンテーターとのやり取りで炎上もしていましたが、あの塩対応というか、議論にならない嚙み合わないやり取りについては、やはり戦略的というか「わざと」やっていたようです。
選挙期間中は一切取り上げない報道の暗黙のルールや、同じ質問ばかりされる煩わしさもあったようですが、塩対応の一番の理由は、テレビ局制作側の決め付けの質問が気に入らなかったようです。
テレビとしては、トップ当選の小池百合子氏に対して、2位躍進とはいえ、都知事になれなかったのだから、敗戦の弁を語って欲しい、力不足だと痛感しているのか、ただただ悔しいのか、そういった話をまずは述べて欲しいのだろうと感じていたそうです。その手の質問を何度も切り口を変えてされるので、嫌気がさしていたようです。
竹田恒泰氏からは「そこも含めてテレビを利用すれば良かったのにもったいない。せっかく高かった好感度が下がったと思う」という指摘を受けていました。
石丸さんにすれば、それも分かった上で、マスメディアにガツンと言ってやりたい、嫌なものは嫌だと主張する態度を示したかったようです。人気取りよりも信念を貫きたい、というのが本心だったようです。
<都知事選出馬は、次のステップのための戦略的な立候補だったのか?>
この質問には「もちろん都知事になるつもりで立候補しました。そうでなければ、支持を集めて得票数で2位になるのは無理だったと思う」と答えていました。
これは嘘ではないと思いますが、都知事になることよりも、都知事選という大舞台で勝負してみたい、政治家としてどこまでやれるのか試してみたいという気持ちが強かったのではないかと筆者は思っています。
<日本や東京の未来で危惧していることは何か?>
この質問には「人口減少」を挙げていました。
東京都の出生率は0.99と、1を割り込んでいます。
(正確には、合計特殊出生率といい、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示します)
高齢化社会で、若い世代(生産年齢人口)が増えないのは地方ばかりではなく、東京都も将来的には同じ問題を抱えることになるため、人口減少が最大の課題であると考えているようです。
現状では、地方から東京の都市部へ若い世代が働きに来るため、東京都は税収が多く、小さな国家レベルの予算があります。
しかし、将来的には、食糧や生活必需品を生産している地方が人手不足でつぶれてしまったら、東京も共倒れになってしまう、それが石丸さんが危惧している未来のようです。
<人口増加のための具体的な政策は?>
この質問に、明確な回答を用意していなかったのは石丸さんの大きなミスですね。
「今やろうとは思っていない」という前提で答えたのが「一夫多妻制の導入や遺伝子的に子どもを生み出す」
これには法的な壁や倫理的な壁がありそうですね。昔のように経済的に余裕のある人は、奥さん以外の女性と子どもを儲けるのは普通という世の中になれば、人口は増えるかもしれません。また、子どもがどうしても欲しい夫婦にとっては、選択肢が増えることになるので、こちらも人口増加につながるかもしれません。
ただ、ネットでは、この男はヤバイとか、真面目に言ってんのかと炎上したみたいです。
<東京に人口が集中していることについて>
石丸さんは「東京から地方へ人口が還流する形を作るべき」と主張しましたが、その具体策については「言葉にするとすごく緩いんですけど、地方の魅力、そこに住んで働いていいなという意識がないので、東京以外は魅力がなくなっています」とこちらも具体的な政策は持ち合わせていなかったようです。
<泉房穂・前明石市長とのバチバチのやり取りについて>
石丸さんは安芸高田市長を辞職して、今回の都知事選に立候補したが、市長として、しっかり実績を残すべきだったのではないかという質問に対して、明石市と同様に子育て世帯への政策を実施したと回答しました。
この明石市と同様にというのが泉氏に火をつけてしまったようです。
さらに石丸さんは「(市長時代に)安芸高田市では小中学校の給食費の無償化を実現したが、明石市は小学校の給食費無償化はしていないですよね」と指摘して「なぜ、やらなかったのですか?」と、石丸構文で攻め立てた。これで、泉氏は完全にヒートアップしてしまいました。
泉氏は「明石は給食以外にも医療費も保育料も(無償化し)、児童手当もやっている。奨学金もやっている。児童相談所も新たに作っている!」とまくし立てました。
そして「(安芸高田市は)給食費以外に何があるんですか」と畳みかけると、石丸さんは、呆気にとられながらも「保育所のエプロンとかおむつのサブスクをやりました」と何とか絞り出していました。
このやり取りは事故みたいなもので、相手が悪かったとしか言いようがないですが、ぜひ、橋下徹さんとも舌戦をして欲しいものです。
石丸市長が都知事選出馬表明、その真意とは? @tataneko
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