#6【ぴんち?】《助けにいく》《お風呂はいる》

:最後まで言わせてやれよ・・・

:マネちゃん完全詠唱ならず

:相変わらずボタン押す速度だけは早い

:「考える」コマンドはないのか?

:そこに無かったら無いですね

:てか塩さんちゃっかりお風呂入りたくて草

:そういえば風呂で観るとか言ってたやつ居たな・・・時間的に無理だろ

:↑着替えてる間に終わってた・・・てか何が起きたのコレ?

:塩さんがサイレント・ビーの群れで抹茶スムージー作った

:洞窟内がミキサーみたいになってぶしゃぶしゃしまくった

:見えない何らかの面に触れた瞬間全てが弾け飛んだ

:ククリ御厨子

:ガリガリガリガリぐーるぐるぐーるぐるガリガリガリガリ


コメント、とても早い。

みんな、ワチャワチャ。

一気にたくさん流れてくるの、

なんだかいい感じ……なのかな?

なにがいいのか、わからないけど。


:塩さん、戦闘だけはお任せだから気楽に観てられる

:お姫様だっこの時は心臓どうなるかと思いましたねー

:普通逆では?

:どんな相手でも塩対応で終わるからラジコンしようがない

:戦闘時はつよつよ

:なお普段はポンコツ

:・・・塩さんのギフトいったいどうなってんの?


——どうなってるんだろう?


たたかうときだけ、ぜんぶわかる。

手とり足とり、おしえてくれる。

たたかわないクゥは、クゥは……、


〈なにも、わからない〉

「今はまだ、良いんだよ〉

〈いまは、いい?まだって、なに?

アイカの言葉も、わからない〉

「くーちゃんは、大丈夫。わからないって思えるだけより成長してる」

〈せーちょー?クゥ、小さいまま〉

「ううん、違うところが成長してるよ」

〈アイカ、またナゾナゾ?〉

「いじわるでごめんね。でも少しずつ、一歩ずつ、分からないナゾナゾを解いていこうね。ほら、リスナーのみんなも応援してるよ。

全員がくーちゃんのことを思って、

くーちゃんと一緒に決めてくれるから」


リスナーさん、とてもたすかる。

クゥに知らない言葉、教えてくれる。

話しかた、考えかた、はんのー、ぜんぶちがう。

ちがうぜんぶが、クゥのたいせつ。

でも、クゥのいちばんたいせつは——


〈—— アイカ契約者は?

クゥのこと、思ってないの?

クゥのすること、決めないの?〉

「…………」


アイカ、答えてくれない。

クゥの言葉、ナゾナゾだったのかな。

代わりに、あたまに手をおいてくれた。

アイカのなでなで、ねむくなる……。


「くーちゃんのこと、思ってるよ。

でも、私が決める事は出来ない、かな」

〈どうして?〉

「それもナゾナゾだよ」

〈アイカ、いじわる?〉

「そうじゃないけど……そうかもね」

〈ん?〉


リスナーさんが教えてくれた。

いじわるは、ダメらしい。

だから、いじわるするのは、わるい人。

でもアイカ、あたまをなでてくれる。

ナデナデはやさしいこと、つまりいい人。

アイカはクゥに、いじわるなでなで。

……ん?

どっち?


〈アイカはいい人?わるい人?〉

「それはね、

〈またナゾナゾ?〉

「ちょっと難しい問題かもねー。

だから、くーちゃんがいろんな分からないナゾナゾを解いて、自分で答えを出せるまで

——待っててあげる」

〈うん、わかった〉


:投票終わりました


選択テリック/ぴんち?】

《助けにいく》


いつの間にか、ピーピー止まってる。

クゥのすること、決まったみたい。

あたまポンポン、なでなでおわり。

アイカの手、はなれちゃった。


……人助けすると、ほめてくれる。

また、アイカがなでてくれる。

すると、なんだか気分がよくなる。


……それだけ、なのかな?


……それだけじゃない、かも。


人助けすると、お礼もらえる

アイカとリスナーさんも、よろこぶ。

すると、なんだか気分がよくなる。


じっしつ2倍おとく。


——クゥ、やる気出てきたかも。


「じゃ、行こっか」

〈うん、たすける〉

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

つよつよポンコツ無感情ロリを全力でラジコン介護するダンジョン配信〜リスナーさんの言うこと、なんでも聞く〜 電磁幽体 @dg404

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ