テンプレも、フランチャイズも興味のないあなたへ

最近の傾向として、ひとつのジャンルが人気になると、書棚や“新着小説のお知らせ”が一気にそのジャンルで埋まって、そのうちイナゴに食い尽くされたみたいに新たな人気ジャンルに移っていく、その繰り返し。

まあ、できあいのテンプレで小説書いていいんですよ。いろんな意味で美味しいから。そんな日々が私にもありました。

でも、そのうちそれじゃちょっと物足りないなと思う日がやってくる人もいれば、初めから、俺はM◯cみたいな作り方には興味ねーぜ、という人もいる。

とはいえ、小説を書きたい気持ちはあるし、パンチの効いた中世ヨーロッパ風ファンタジーってやつに憧れはあるんだけど、どこから食材を調達…もとい、世界観を作っていけばいいのかわからん、という方々に向けて、志を同じくする書き手が、とりあえず包丁の持ち方から教えたろうじゃないの、と言っている創作論です。

ミシュラン星つきでないと価値ないぜとか、全世界にチェーン展開しないと認められないぜとか、そういう、わかりやすく万人受けするものを望んでいて、それで満足できる人向けではありません。

地方都市の路地裏で〈Bistroナントカ〉みたいなかすれた看板出していて、フラッと立ち寄ってみたら意外と美味かったとか、常連客だけで細々とやっている、そんな人たち向けの話です。

ちょっとマニアックな世界設定が好き。

正直な話、そういう人は、創作論を読まなくても、自分で技術を習得して、自分の店を開くでしょう。

でも、迷っている時に、他の人に励まされることもある。
一緒に頑張ろうよ。濃い味が好きって言ってくれる人は、多分…どこかにいるんだから。