第2話 さらにゲーム感増したんですけど!!
ここに来てたら数日が経った。
ここの生活にも慣れてきて、簡単な動物を狩って売るを繰り返してるため金も結構溜まってきた。
レベルも上がってスキルも手に入れた。しかし、ステータスだけはオール1のまま…
やっぱり人生ベリーイージーとまではいきませんか………ん?
俺はステータス画面の端にある小さなトロフィーのマークが目に止まった。
今までこんなもの、見にくい所にちょこんと居座ってたから全く気づかなかった。
頑張ってカーソルを合わせてそのボタンを押した。
そのボタンの中身は「業績」だった。
業績の内容としては、「初めての罠」や「レベルアップ!!」など序盤に手に入るようなものがいくつかあった。
しかし、中には「やっと見つけたか…」と書いてあるものがある。
なんか、怖くない?
若干、ホラー要素入れてあるんですけど…
業績「何が、ホラーだ馬鹿!」を獲得
…何だこれ?
急にこんな業績が出てきた。もはや、業績ではなくツッコミでは?
てか、そんな事よりこの業績は俺の心を読んでるみたいだ。
業績「そうだ、アンタの心は全て筒抜けだよ~ん」を獲得
何かうざいなコレ、地味に煽るような文章だし…
でも、このやりとりを何故こんな業績のところでやらなければならない!他にも場所があっただろ!
俺は心の中でそうツッコミをいれた。
業績「じゃあ、これでいいか?」を獲得
そう通知が来たとき、チャット欄の画面が目の前に現れた。
これのほうがやっぱ良いだろう。違和感が圧倒的に無くなり、見やすくなった。
あとは、喋ってくれたら俺の寂しさも和らぐと思うんだけどな〜
「流石に高望みだよな〜」と思っていると、
「あ~やっぱ、アンタ一人で喋っててもなんか面白み感じないな〜」
そう言って聞こえたのは、少女の様な若い声だった。
「うぉ、マジで喋った…」
俺は驚いて声を出してしまった。
まさか望み通りになるとは…
しかし、さっきの言葉が聞き捨てならない。
なんか、業績の時からずっと俺に棘のある言葉を刺してきてない?
「だって、ここに来て数日立ったらなんかそこら辺の可愛いヒロイン役の弱い魔術師と一緒に冒険してそうなくらいの時期じゃないですか!」
「そんなの俺だってしたいよ!けど、そんな都合の良いシチュエーションがどこにあるって言うんだい!」
俺は思わず口に出してツッコんでしまった…
一応、城壁を出たあたりだったため何とか変な目で見られずに済んだ。ふう、周囲の人が居なくて安心した〜。
「で、君の名はなんて言えば良い?」
「私は、ただのコントローラーに搭載してあるサポーター ナータだ!」
…ただでさえゲーム感強めの異世界ライフから、さらにゲーム感強くなってきたんだけど…
「まぁ、いいじゃないですか。既に異世界の時点でゲームみたいなものなんですし、何したって別に問題ないですよ!」
確かに、納得は出来る…
しかし、俺の知ってる異世界生活とはなんか違うぞ〜
俺の知ってる異世界は「最弱スキルとか言っておきながら、実は最強スキルでチョー可愛い〜ギルドのお姉さんとかあまりパーティに入れてもらえない魔術師と一緒にダンジョン攻略していつの間にか恋に…って展開を夢に見てるんですよね?…はぁ、きっしょ…」
ちょっと!それ、さっき聞いたせいで思い出そうにもそれしかでてこないんだよ!!
「それにしては、なんか欲が垣間見えてるように思えますけど…」
やばい、むっちゃ恥ずい…このままやったら心折れてまうて!!!
俺はいつの間にか口調が関西弁みたいになってる…
あ~っもういいやこの話は終わりにしよう。
唐突に始まったよくわからない会話のせいで今日なにするか忘れてしまった。
「人のせいにするの良くないと思います!」
「うるさい!てか、お前は人じゃないだろ!!」
おいおい、コレじゃ全く話が進まないって…
「もう、いっそのこと魔物でもぶっ倒して行きましょうぜ」
ナータがノリノリでそんな事を口走る。
俺はその時、脳内にこんな事が頭によぎった「魔物倒せば異世界でモテるんじゃね?」と
その案、採用!!
よぉーし、魔物倒すぞ〜!!
俺はこんな事しか考えず魔物の討伐をするべく森の奥深くへと進むことにした。
そんな、考えをナータは(コイツ、バカだなー)と口にはしなかったが笑いを堪えるのに必死になっていた…
だって、魔物ってクッソ強いもん
リスキル勇者 気ままなかしわてん @kasiwaten0056
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