第23話


「いや~遊んだね」


 学校から松山病院への道中で舞菜はそう口にした。その言葉には俺も同意だった。


「そうだな。ずいぶん長い時間、あそこで遊んでたな」

「また、一緒に行けるかな?」


 舞菜は少し寂し気に聞いてくる。

 それに対して、俺は後先考えることなく断言した。


「もちろんさ。何度だって行こう」

「————うん」


 俺は舞菜との新しい楽しい思い出を作ることが出来たことに喜びというか、少し誇らしいというか、悦に入っているというか、何かを達成した気分になっていた。


 そして、舞菜との時間が俺にとってどれだけかけがえのないものなのかを改めて実感した日になった。


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