幽体離脱の感覚を分かりやすく、お教えします。

国語力 レー点

第1話 実体験

これは、完全に実体験で

伝わりにくい事は、少し変更して書きますが……全て事実だと思ってお読みください。



これは、少し前の話になりますが……


私に、1人目の子供が生まれた頃の話になります。


その日は、奥さんの実家に

遊びに行って、夜も遅くなったので泊まる事にしました。


仕事の疲れもあったのか布団に入ると、すぐに眠りについてしまいました。


そして、何時かは分かりませんが……夜中に

突然目が覚めました。


そして、起きてすぐ

私は、変な感覚に襲われました!


それは、下半身の感覚が無いのです……


いや、正確に言えばーーほぼ無いが正しい言いかただと思います。


腰から下の感覚が、ティッシュが風に揺られている感覚になっていたのです。


説明をすると、ティッシュを一枚持ってーー息ではなく。


弱い風に、ふわぁ〜 と

揺られている感じです。


そして、私の感覚ではーー私は、完全に直角90度です。


「うわぁ! 何だこれ!!!」


私は、夜中なのに普通に喋っていました。


しかし、隣に寝ている奥さんも子供おきません……


そして、そのティッシュの感覚がーー

腰からドンドン上に上がって来たのです。


「ヤバ!」


私は、そう言いながら……


腕にグッと力を入れて、敷き布団に押し付けてーー背中をピッタリと地面につけました。


そして、私の(感覚? 魂みたいなものが)ドンドン抜けて、私は逆立ちになっていました。


『ヤバい!ヤバい!ヤバい!ヤバいヤバい!』


私の声は、出ていたかは分かりませんが

ずっと、ヤバい! を連呼していました。


今の状態は、かろうじてーー手だけが繋がってる状態です。


足の方の感覚は、天井に向かってーー細くなり。

いったんもめんの様に、伸びている感覚です。


しかも、凄い力で引っ張られる感覚ではないのですが……

沸騰したヤカンの蒸気や沸騰したお鍋の蓋を外した時の蒸気が持ち上がる。

圧くらいの力で、引っ張られるーー持ち上がって行ってる。感覚です!


そして、私は唯一繋がっているギュッと握り締めた拳を見ながら……


「これ! パーにしたら、絶対に抜けるよな!」


そう考えると、めちゃくちゃ怖くなり!

めっちゃくちゃ拳に力を入れていました。


いや、だって……

抜けたら戻れる保証はどこにも無いから。


この時には、自分が幽体離脱をしている事にも気づいていたし。


もし、魂が体から抜けて戻れなかったら。


「俺! 死ぬじゃん!!!」


そして、必死に踏ん張り!!!


助けを求める為に、奥さんの方を見るとーー


真っ暗の中に……薄らと、人の影の様なものが見えました。


一瞬、それを見て

奥さんの父親かと思いましたが……


すぐに違うと気づきました。


体は大きくて男性という事は、分かるのですがーー髪の毛が少し長くてモジャモジャしていました。


『誰だよ!? これ、お前の仕業か!?

勘弁してくれよ。マジで! 怖いから……』


そう言いたかった。けど……

怖いので、心で思うだけにしました。


だって、相手ーー完全にお化けだもん。

この家に、こんな身なりの人居ないから!

しかも、夜中に足元に立って覗き見ているなんてーー普通の人ならありえない行為……


そんな事を思っていると


ドン!!!


いきなり地面に、叩きつけられた感覚と全身の感覚が戻って来た。


『う……わぁ……戻った……。

…………お化けは?』(声は出していません。)


恐る恐る見てみると、まだ居ました。


私は、静かに目をつぶり……寝たフリをしました。


すると!


気づくと朝になっていました。


疲れていたせいで、目をつぶった瞬間に寝てしまったみたいです。


まぁ、目をつぶってから3回は


『怖いなぁ……怖いなぁ……怖いなぁ』


とは、思いましたが……疲れていて、一瞬で寝れて本当に良かったです。


仕事の疲れに感謝です。


その時は、本当にーーそう思いました。


そして、そんな事があったのにも関わらず。


私は、朝起きるとーーその事をすぐに忘れました。


そして、その日の晩……

私達のアパートに、奥さんの姉と旦那さんが遊びに来ました。


夜、ご飯も食べ終わり。


ゆっくりとして、他愛も無い話をしていると


私は、昨晩? 今日の出来事を思い出しました。


そして、皆んなにーーその事を話すと……


まぁ……全ては、信じて貰えませんよね。


私も体が90度に、なった事や逆立ちになって頑張った事を面白おかしく話しましたから。


そして、話し終えてーー皆んなで笑っていると。


1本の電話が、かかって来ました。


それは、仲の良い友達からの電話でした。


まぁ、いつも連絡は取っている友達でーー


特に不思議な事では無いので、普通に電話に出ると


「どした〜……飲みにでも行きたいのかぁー?」


「いや、違う。

実は……」


少しくらいトーンで話す友達……


「実は、○○が死んだ。」


私は、大声で


「何でーーー!!?」


死んだ理由は、語りませんが……


死んだ友人は、死後ーー数日経過していたと聞きました。


そして、その事を奥さん達に話すと……


真っ青になりました。


そして、その時ーー思い出したのですが……


その死んだ友人とは、ちょうど1ヶ月前にコンビニで出会い少し話をしました。


「久しぶり〜。」


「おおー! 久しぶり〜。

何してんの?」


「別に、何もしてねぇーよ。

てか、子供産まれたんだって……」


「あ、うん。」


「今度、見に行っていい?」


「良いよ。アパートにいつでも居るから遊びに来てよ!」


「分かった〜。

じゃー今度、行くから!」


その話の内容を奥さんも覚えていました。


「遊びに来るって言ってた。

その人なの……?」


「そう……」


____________________________________


彼が約束を守り。


私の子供も見に来てくれたのか……


それとも、何かを伝えに来たのかはーー


私には、分かりません。


それでも、あの時ーー


現れたのは、間違いなく彼でした。

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