残された時間と、叶えたい夢
- ★★★ Excellent!!!
ALS:筋萎縮性側索硬化症 は現代医療ではもう絶対に治りません。
全身の筋肉が硬化し始めたが最後、段々と歩けなくなり、声が出せなくなり、呼吸もできなくなり、やがて息を引き取ります。
これを患ったアイドル・綾瀬光は残された短い時間を愛する人の為、そして夢や仲間の為に費やしました。
本作はその生き様を恋人である大島錆斗の視点から描いたものです。
煌びやかだった光が色褪せて行く様子や、錆斗にとっても大切だった人物が傷付けられる出来事にはかなり心が痛みますが、
それでも生きる意志を捨てない真っ直ぐな精神に胸を撃たれます。
私がこれまでカクヨムで巡り合った小説の中で、間違いなく最も感動しました。
難病という極めて重い題材を、よく学び、考えて創った紛う事無き傑作です。