第48話 滅亡の超惑星文明
48話ー① 運命の分岐点:『暗黒に通ずる扉』
ワープした先は、薄暗く細い通路が広がる遺跡の内部だった。
通路全体には湿気が立ち込め、苔が生い茂っており、じめじめとした不快な空気が漂っている。
しかし、ここには一つだけ明らかに違和感のあるものがあった。
通路の先にそぐわない、巨大な金属製の扉が鎮座しているのだ。
それは周囲の古びた壁や天井とは異なり、風化の痕跡が一切ない。
その銀色の扉はまるで、後から設置されたかのような存在感を放っていた。
「あれは……何ですか……」
ルシアの問いに、アウルフィリア様が応じる。
「私も専門家ではないが、あそこが今回の目的地だということはわかる。それにしても……リナス機構を使ってなお、この扉の手前までしか到達できないとは、どういうことだ?」
不安げな表情を浮かべながら、ルシアが口を開く。
「……つまり、あの先にはリナス機構の力さえ及ばない何かがある、ということなのでしょうか?」
「その可能性は高い。引き返すなら今がその時だ。これから先、何が待ち受けているか分からぬ。危険を覚悟して進む必要がある。」
アウルフィリア様の言葉に、出発前に固く決意したであろうルシアの覚悟が少し揺らいだ。
彼女の過去のトラウマ、ザラームとの戦い以上の危機が待っているかもしれない。
命の保証はないかもしれない。
さらに、アウルフィリア様が「危険」と表現したことが、ルシアの不安を一層募らせていた。
「行きますよ。僕たちは。いざとなったら切り捨ててください。」
「でもルーク……」
「ルシア……僕は行きたい。」
「……ごめんね、ルーク。そんな風に言わせてしまって……大丈夫ではないけど、前に進む勇気くらいは出して見せる。」
彼女の心の迷いを感じつつも、僕には彼女を慰める言葉が見つからなかった。
「大丈夫」「2人なら乗り越えられる」――そんな言葉を口にしても、彼女の不安を解消することはできないだろう。
だから、正直に僕の意思を伝えるしかなかった。
無責任な言葉をかけるくらいなら、ならせめて嘘はつきたくない。
ルシアもまた、正直に自分の心を打ち明けてくれた。
何故だろう......僕はルシアのその言葉に安心感を感じていた。
「案ずるな。命に代えても2人は私が守る。無論、私自身も守り切ってみせる。」
「私とルークをどうかよろしくお願いいたします。」
「ルシア……」
僕たちは慎重に周囲を警戒しながら、ゆっくりと銀色の扉に近づいた。
すると、何の前触れもなく、その扉は自動的に開いた。
まるで僕たちを誘い込むかのような、不気味な空気が漂う。
「フッ。接近だけで開くとは、ますます怪しいな。ここから先はどんなものが待ち受けているか分からぬ。もはや言葉は要らぬ。黙って武器を構えろ。」
僕は剣を構え、自身の能力を極限まで向上させた。
ルシアは両刃の細剣を手にし、周囲には6本の杖を展開させる。
それぞれ無数の神術と強化を施し、準備を整える。
「行くぞ!!」
アウルフィリア様の掛け声とともに、僕たちは一斉に銀色の扉の向こうへと飛び込んだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!
ここまで読んでくださりありがとうございます!
ついに訪れた遺跡には何やら不穏な扉が......
果たして扉の先には何が待ち受けているのか!!
次回!衝撃の世界に飛ばされます!!
もし面白い、続きが気になる!と思った方は
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更新は明日の『『20時過ぎ』』です!
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