45話ー➂ 動き出す破滅への運命






 その後、夕食まで食卓を囲み、いろいろな話をした。

 最初こそハルトは緊張していたが、次第に打ち解けていった。


 僕たちは親しく話し合うことができた......と思う。


 その日はハルトも我が家に泊まることになり、僕たちは寝室を準備した。

 万が一のことがあるかもしれない……そんな思いで、念入りに部屋を整えた。


 そして夜になり、僕たちは部屋を分け、それぞれの寝室に移動した。



「ハルトは多分、いい子だね……」


「うん、いい子……」


「あの二人なら、きっと良い関係になれるんじゃないかな。ルシアはどう思う?」


「そう……思う。」



 ルシアはもじもじし始めている。

 おそらく、僕から来るのを待っているのだろう。


 でも、今日は僕からは襲わない。

 しばらくの間、二人で穏やかな話を続けていたが、ルシアがたまりかねて口を開いた。



「ぃ……いじわる……エッチになってるのわかってるくせにぃ。」


「えー?そうなのー?でも今日は寝ちゃおうかな?」


「んぅ……ダメェ……して?」


「いいよ、可愛い。」



 その夜も、一晩中ルシアを愛し続けた。





 ――――――――



 次の日の昼。ルシアは悶えていた。

 昨晩、自分から求めたあげく、朝起きてからも僕の服をはぎ取り、ねだってきたのだ。


 そりゃ悶えるわな......



「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁもう!!!くぅぅぅ……」


「お疲れ~。歴代最高レベルの黒歴史完成おめでとう~。」


「ルーク、あなたのせいだからね!!あなたがあんな……あんなこと……」


「二人の前でキスして興奮しちゃったのかな??」



 ルシアは顔を真っ赤に染め上げながら、さらに口を尖らせた。

 ちなみに余談だが、エリー達はキスもできなかったらしい......チキン共め......



「違うもん!恥ずかしかっただけだから!!」


「へぇ~、そうなんだ~ふーん?じゃあ、興奮しなかったの?」


「……した……かも……」


「変態やん。」



 その甘い雰囲気は、一つの連絡によって一瞬で吹き飛んだ。

 その連絡が、今後の僕らの運命に大きく関わると、すぐに理解したからだ。



「連絡だ。ギルドから……これは……」


「な、何?いったいどこから……」 ※まだちょっとボケてます。


「4代目全神王ゼレス・サーラント様からだよ。遺跡調査任務が決まったから、ギルドに来てほしいって。」


「!?……ついに、来たのね。」



 僕たちは覚悟を持ってギルドへと向かった。

 その道のりは、普段通りのはずなのに、まるで別の道を歩いているかのように険しく感じた。




――――――――――――――――



 ギルドに着くと、すぐに奥にある応接間に案内された。

 しかし今回の扉は.......


 驚くことに4代目全神王の時よりも、さらに荘厳な装飾が施されている。



「……これはもしかして……」


「ここまで来ると、逆に察しがついてしまうわ……」



 僕たちは作法に従って部屋に入った。



「入れ。」



 そこに立っていたのは、白銀と黄金を基調にした鎧を身に纏い、深紅の装飾が施された女性。

 髪は美しい金髪で、見るまでもなく、彼女が誰なのかを悟らざるを得なかった。


 正面に黄金に輝く絶剣を構え、佇む姿はまさに強者そのもの。

 たとえ姿が見えなくとも溢れ出る気迫だけで理解させられるだろう......


 天上神界の最高戦力にして神界最後の砦。

 いかなる神の追随も許さぬ、唯一無二の最強神。


 ……十神柱 序列一位。黄金神アウルフィリア......




 運命の歯車が、静かに音を立て始める――そんな予感がした。








 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 ついに動き出す『遺跡調査』

 そしてそこに佇む神は天上神界最強の黄金神だった?


 次回から新章です。是非ご覧ください!


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 更新は明日の『『21時過ぎ』』です!

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